「アメリカン・ハッスル」一九分けの下にある真実

うーん、これがアカデミー賞6部門ノミネートなの?
だとしたら、このCGで嘘ばかりの現代に、見事な肉体改造で醜く挑んだクリスチャン・ベイルへのご褒美というところか。
最後まで続く騙し合いの誰を信じてよいのかわからないモヤモヤの中で、真実はこのブヨブヨの体とハゲ散らかした頭だけ。



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「アメリカン・ハッスル」公式サイト

初日が1000円と聞いたら行くしかないよね?

<ストールー>
完全犯罪を誇る詐欺師のアーヴィン(クリスチャン・ベイル)とシドニー(エイミー・アダムス)が、ついにFBI(ブラッドリー・クーパー)の罠にかかって捕まった。
釈放をエサに政治家たちの汚職を暴くおとり捜査に協力することになった二人だが、カジノを仕切るマフィア(ロバート・デニオーロ)に、二人の関係に嫉妬した妻(ジェニファー・ローレンス)がとんでもない事を・・・・


1979年に実際に起きたアプスキャム事件を基に描かれた作品。


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天才詐欺師の二人、仕事でもプライベートでもパートナー

それにしても、華やかな雑誌コスモポリタンで有能なスタッフとして働いていたシドニーが、どうしてこんなハゲでブヨブヨの胡散臭い詐欺師と一緒に悪事を働く気になったのか、いまひとつ釈然としない。
もとのポールダンサーからのし上がろうとしたのなら、話は理解できるのだけど・・・・

それだけ内面が魅力的な男性だったということなのだろうけど。それとも顔さえ良ければいいかな?


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FBIのリッチーは手柄を上げるためには手段を選ばずで・・・・・

上司にもガンガンいってしまうリッチーは、コメディでお馴染みのブラッドリー・クーパー。
彼がここまでヘアーをパンチにしているのだから、何かあるに違いない・・・と期待しすぎたかな?

肉体改造までしてブヨブヨになったクリスチャン・ベイルとブラットリーのあまりの変貌ぶりに目が奪われてしまい、『大筋でコメディ』な物語に、笑いはいくつかあっても爆笑というほどでもなくてちょっと肩透かし。
このあたりはデヴィット・O・ラッセル監督の1つ前のアカデミー賞8部門ノミネート作品「世界でひとつのプレイブック」にやや雰囲気が似ているかも。


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市長夫婦と意気投合し、心を許しあえる友達にまでなったのだが・・・・

アーヴィンのぶっ飛んだ妻にジェニファー・ローレンス。
余裕のある演技で、自由奔放ながらも不安定に揺れ動く女性を好演している。



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見苦しい一九分けとパンチパーマ、加えて市長のカーマイン(ジェレミー・レナー)の微妙にリーゼントが笑える

それにしても、いっつもはみ乳のエイミー・アダムス、寒くないのかな?(爆)

詐欺師と愛人、FBIから妻まで巻き込んで、ややこしいことに。
ややこしいと言えば、市長がしようとしている汚職が、いったいどういうことで、市民の為なのか、どこから汚職なのか、カジノは合法なのか?基本的な部分でちょっと解らないところが多くて、モヤモヤが増していってしまった。


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妻VS愛人、ついに怒りは爆発し・・・・

あまり感情を表現する部分が少なくて、妻の気持ちが掴めなかったなぁ。
ぐっと我慢していたのか、それともぶっ飛んでいるから、解りにくいのか?
奇妙なバトルもやはり妻が圧勝か・・・・・・・と思いきや


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詐欺師の癖に意外といいやつ
こういった部分が彼の最大の魅力に違いない。

どんでん返しも用意されているけど、どこかスカッとした気分にもなれず。
それでも思わず詐欺師たちに肩入れしてしまいたくなるのは、やはり彼らがそれだけ魅力的だからに違いない。



十分に面白い話なんだけど、突き抜けた感じはなし。
アカデミー賞ノミネートと期待しすぎず、出演者の変身ぶりに惑わされずに、しっかりと詐欺の手口を把握して物語についていこう。






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