「インポッシブル」☆実体験の恐怖

ロンドンのときのお友達に、このスマトラ島沖の津波を実際に体験したというご家族が居た。
まさにこの映画に登場する家族と同じ。
彼女の体験談を聞いて私が想像したものは、まるでその10分の1ほどでもなかったのだと痛感。
勿論、この映画はドキュメンタリーではないのだけど・・・・・


3.11を被災なさった方、ご遺族の方にはちょっとオススメできないほどの迫力の映像。
泳げない私にとっても、息が苦しくなって・・・・



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「インポッシブル」公式サイト(6月14日公開予定)

<ストーリー>

タイのプーケットへクリスマス休暇に訪れたヘンリー(ユアン・マクレガー)とマリア(ナオミ・ワッツ)は、愛する3人の息子たちとリゾートを満喫していた。
クリスマスの翌日、スマトラ沖地震が発生。
津波に飲まれ、命を脅かす怪我を負いながらも、必死に息子の姿を追い求めるマリア。
幼い弟たちとも散り散りになってしまった家族は、あたり一面の死体と倒れたヤシの木の間を、家族を探して裸足で歩き回るのだが・・・・・



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やや思春期のお兄ちゃんと、7歳と5歳の弟たち、これがまたキュート♪

私たちもノルウェー駐在中は大きなクリスマスプレゼントを荷物に押し込んで、リゾートに行ったなぁー
3人も子供が居ると、親も大変ね・・・・(汗)


冒頭の幸せなシーンは、お決まりだけどちょっと長め。
カウントダウンしているから、クリスマスの翌日というより、ニューイヤーみたい?


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迫力の津波のシーンは、とてもCGとは思えないので、実写なのかな?どうやって撮影したのだろう??


途中、音だけで画面が真っ暗になるシーンが数回。
濁流に呑まれるとはこんなカンジなのか・・・・?
ガラスの破片、鉄骨、木切れと一緒に洗濯機のようにもみくちゃにされる様は、想像を超えた恐ろしさ。

引き潮にさらわれながらも、息子を見つけて必死で泳いでいくのは、実際には無理でしょう?と思ってしまうほど流れは速い。
近づいては離れ、流されてはやっと木にしがみつき・・・・・


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大怪我を負った母を気遣う長男

反抗期まっさかりの長男が、母を気遣ううちに次第に思い遣りのある人間に成長していく様子が、まさに思春期の息子を持つ身としては胸に響く。
行きの飛行機で弟をウザいと思っていた兄だったけど、途中で助けた幼い男の子を背負って歩くうち、自分のことだけでなく、多くの人の役に立とうとするようになるところは感動的でもある。


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一方父(ユアン・マクレガー)もマリアと長男を探していた


スマトラ津波を体験した友人もまた、家族と離れ離れになってしまったという。

沖に潮がぐんぐん引いて、津波が来るから逃げろー!と言う声で、海と反対方向へ走った友人家族は、当時4歳の次男の靴を取りに戻ったママだけが地元の人に促されて近くのホテルの3階へ。
あっという間に2階まで波が来たそうだ。
一方、パパは次男くん(4歳)を背負って、外人さんがうちの息子と同級生の長男くん(当時7歳)をおぶって高台へ走るも、津波に巻き込まれ流された。
一度手が離れてしまった息子は、からくも木にしがみつき、一度は離れ離れになった次男たちとも再会できた。

ママはカバンもパスポートも全て流されたホテルの部屋に、唯一ハンガーに掛かって残されていたたった1枚のワンピースを水着の上に羽織り、大使館でも行方が分からなかった家族を探しに、遺体安置所を回ったそうだ。



まさにこの映画まんまである。

ということから考えても、この映画はお涙頂戴のストーリーに仕立てた脚色はほとんど無いのだと言える。
「奇跡の実話」は、まさに実話なのだ。



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奇跡の再会もつかの間、瀕死のマリアの手術が始まり・・・・


ぼろっぼろで死にかけている迫真の演技が見もののナオミ・ワッツ。
「人のためになることを何か見つけて。」という母の言葉に、人探しの手伝いを買って出ている間に、自分の母親の姿を見失い、死んでしまったと分かった時の長男の演技もまた素晴らしい。

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もう会えないと思った弟たちとも再会し・・・・

『感動の奇跡の事実』というだけあって、最後は家族全員助かって再会するラストは想像通りなわけだけど、これが大げさすぎる脚色は無し、また被災した1つの『家族』だけに焦点をあてたというところが、かなり良かったといえる。
改めて家族の絆の深さを見つめ直すことのできる映画であることは間違いない。



言葉も通じない人が多い旅先の異国の地で、身ひとつで、たった一人残されたかもしれないと思っただけで、どれだけ辛く恐ろしかったことでしょう。
幸い怪我はなかった私の友人、そういえば彼女の名前は奇しくもナオミさんだった。


残念なことに、彼女は2013年7月14日 NYで病に倒れ、46歳の若さで天に召されました。
私たち友人の心にその優しい笑顔を刻み込んで・・・・・心よりご冥福をお祈りいたします。








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