「モールス」(原題「Let Me In」)ハリウッドの底力

日本でも高い評価だった昨年のヴァンパイア映画「ぼくのエリ 200歳の少女」
原作もちょうど読み終わったし・・・・
ハリウッドがすぐさまリメイクした「Let Me In」は、さすがハリウッドも捨てたもんじゃない・・・・と思わせておいて~



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「Let Me In」(2010年)


スウェーデンのスティーブンキングと異名を取る、ホラー界の新星ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィスト。
この映画の原作「モールス」が処女作でありながら、いきなりのベストセラーとなったうえに、映画化、しかもハリウッドでもリメイクなんだから、すごいよね。

だけどどんなにベストセラーになっても、覚えられないよ原作者の名前(汗)


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「ぼくのエリ~」は、とにかく素晴らしかった。
原作の持つ北欧の自然の美しさと北国ならではの物哀しさ、それに主人公の少年の無垢な初恋を実に上手く引き出していたけれど、実は原作は結構ホラーだ。

そして映画ではラスト3分の1のホラー部分をばっさりカットしている。
だけど、これが映画の大成功に繋がったわけだ。


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冒頭からかなりのホラー色が出ている


ばっさりカットしたところ以外は、原作に忠実だった「ぼくエリ」に対して、さすがハリウッドは、原作の持ち味に忠実だけど、基本原作ベースという形を取ってオリジナルな部分を演出することで、、リメイクならではの良さを出している。
これは、今までの「リメイクだからねぇ~」という評判を覆す、大ヒットになるのでは?と期待も高まる冒頭シーンは、これからの展開しだいでは、ホラー苦手な人には薦められないかも・・・?と不安もよぎるくらい。

ドキドキさせるテクニックは見事☆



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登場する子もアメリカン
当たり前なんだけど、舞台はアメリカだけに街の雰囲気も、子供たちもアメリカナイズされている。(されているわけじゃなくてアメリカンなんだけど)



それがどうしてもピュアで切なく美しいとさえ感じる物語のイメージを、壊してしまう。
アメリカが穢れているって訳じゃないけど・・・・・

でも確かに原作の主人公と登場する少年たちも、万引きしたりシンナー吸ったりと問題の多い子ばかりなのは事実。

そのせいか、主人公のオーウェンを虐める子供たちも、ちょっと体格がよく、「ぼくエリ」よりお兄さんなかんじ。
「ぼくエリ」でも書いたけど、12歳~13歳ってすごーく成長が著しい時。
こちらの少年たちは、アメリカだからスレているか、学年が同じ13歳なのだろう(笑)



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女の子みたいな可愛いオーウェン(コディ・スミット=マクフィー)

驚いたのは、こんなに童顔で幼いかんじなのに、しっかり8頭身なこと。(笑)



<ストーリー>

病院に運び込まれた犯人(リチャード・ジェンキンス)は、自ら塩酸をかぶり、瀕死の重症だった。
娘を名乗る少女が病院を訪ねたと知った警官(イライアス・コーティーズ)は、近所で起きた謎の少女に襲われた事件との関連を調べ始めた。

一方、虐められっこのオーウェンは、いつもひとりぼっち。
夜の中庭で知り合った女の子アビー(クロエ・モレッツ)と仲良くなるが、彼女の恐ろしい秘密を知って、恐怖におののき・・・・・



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事件を調べていくうちに・・・・


今回わりと登場する警官。
もっと警官目線で事件に迫っていくのかと思いきや・・・・

サスペンス仕立てになっているので、事件の真相に迫って行く=オーウェンが、恐れていたアビーを救いたくなる・・・・に繋げていくのは、なかなかの展開だ。





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「私を入れて」
「入っていいよ」と言わないと、家の中に入れないのがヴァンパイアなら、家にいれば安心だね。


アビーに恋する男として一生を捧げて生きた、親代わりの『おじさん』の塩酸をかぶったあとのグロさと、何とも言えない切なさは「ぼくエリ」の勝ち。

ただし、おじさんがオーウェンの年齢の頃からアビーに生涯を捧げてきたのがはっきりと判るショットもあり、せっかくならおじさん目線の物語をもっと核に持ってくれば、切なさもUPしたでしょうに、警官・おじさん・オーウェンを同等にしたのが、どっちつかずだったような。




さあ、いよいよこれからがばっさり切られていた原作のホラー部分か?!と思ったら・・・・・
ん?あっさり終わっちゃったよ?
原作のゾンビになって追いかけてくるところは、やっぱりバッサリ。

少年性愛だった『おじさん』が、最後に彼(彼女)を犯す目的で、ゾンビになっても戻ってきたりとかには、さすがにできなかったんだね・・・・・


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相手は服を着ているんだし、プールの中央へ逃げたらいいのに・・・

泳げない私が言うのもなんだけど、沈められるままにしているって。
ま、そこがオーウェンなんだけど。



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シャワーを浴びた後のクロエちゃんの問題のシーンは・・・・無し☆
確かに「女の子でも男の子でもない、男の人でも女の人でもない」としか言及していなくて、要するにヴァンパイアだと言う説明で、この子は結果的に『彼女』だったということなのかな。

問題があったとしたら、ヴァンパイアに変身した時のシーン。
クロエちゃんは頑張っているのに、襲い掛かる時のCGが、まるで20年前の動き。


下手なCGは作品の質を落とすよね。


途中まで、すごく期待通りの迫力と怖さで引っ張ってくれて、さすがハリウッド!と思っただけに残念。
米国で大コケしたって・・・・・「ぼくエリ」が良かったから余計にそう感じるのかな。



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