「シチリア!シチリア!」大河ドラマ

映画というより1年間かけて見る壮大な大河ドラマみたい。
しかもイタリアならではの特に結論の無い人生ドラマ・・・・?かと思いきや、不思議なファンタジック世界へ。
捉えどころのない映画なのに、イタリア語の響きが耳に心地よく,ほのぼのとして、結構私は好き。



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 「シチリア!シチリア!」 (公開サイト)
コマまわしで遊んでいるのに、ペッピーノはタバコを買いに行かされ・・・・

大人がよってたかって子供をからかうって、そういえば何気なくやってしまうけど、結構大人気ないよね~
お金を握り締めて、必死でタバコを買いに走るペッピーノが、いきなり愛しくて涙が出そう。



<ストーリー>

貧しい牛飼いの家に育ったペッピーノは、チーズ3つと引き換えに1ヶ月契約で農場や羊飼いの手伝いをするような日々を送っていた。
しかし持ち前のやる気と知恵で空腹を満たし、学校も行かないのに、ヤギに食べられてしまったけど本も読んで勉強していた。

やがて青年になったペッピーノ(フランチェスコ・シャンナ)は、瞳の美しいマンニーナ(マルガレット・マデ)と恋に落ちるが、家族の反対にあう。

駆け落ちをしてついに結婚できた二人に子供もたくさん生まれ、幸せなように見えたが、共産党党員としてローマへ行くことの多かったペッピーノは、なかなか故郷へ帰れなかった・・・・





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過酷な労働で、子供にも罰を与える農場主など、なんて酷い!と思うけど、さすがラテン系、惨めさを感じさせない明るさがあって、救われる


子供の頃のペッピーノがどの子も、本当に可愛い。
ひたむきで健気な少年を撮らせたらピカイチの『ニュー・シネマ・パラダイス』の名匠ジュゼッペ・トルナトーレだ。


しかし、プツップツッと場面が変わり、脈絡もなく次のシーンにいくのが、ちょっと難解で・・・・と思っていたら、なんと最後は寝オチ?など、全く脈絡がなかったわけでもなかったり。
でも、寝オチにする意味は、ちょっと判らなかったわ。




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登場するのは、ほとんどこのアングルのシチリアの田舎町のみ
産地直送の牛乳やさんで稼ぐペッピーノ


今はCGのお陰なのか、この何もなかった1930年の田舎町が、40年後~のち現代の町並みへだんだんと変貌を遂げていくのがすごい。
同時にこの映画のテーマでもある、人間の成長も見事だ。

子供の頃はさすがに役者が変わっていくけど、青年以降は特殊メークかCGか、健康診断の裸も、おっさんになった時は、しっかりおっさんなのでビックリ!
もうこうなると、何が本当で何が演技か判らなくなっちゃう・・・・



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愛する妻とも離れ離れの生活が続いて・・・・・って言っても、しっかり子供は5人
つねに手紙をやり取りしあう、ある意味純愛を育てられるのかな・・・・・?



子供ペッピーノ→大人ペッピーノ→息子の成長を、戦前戦後の街の成長とからめて描いていく。
貧しい家庭出身のペッピーノが、労働者のために立ち上がり共産党党員となって理想を追求しようとするのと裏腹に、つるしとは言え仕立てのいい服を着たり、理想と関係なく街が反映していく様子が、また物悲しい。

選挙に落選したことは言わず、5人目の子供ができたことを家族と喜び合う時に、ふと見せるペッピーノの表情をしっかりと見逃さなかった息子がまた家族愛に満ちていて胸が熱くなる。



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学校で立たされていたペッピーノは、いつの間にか寝てしまい・・・・・



夢オチのうえに、タイムトラベルで、もう良く分からないけど、人の人生はちょっと幸せだろうと、ちょっと辛かろうと、世の中は自然に動いていくし、伝統は受け継がれていくのだということなのかな。
頑張ってがんばって世の中を変えていく英雄物語でないところが、イタリア映画ならではなのかもしれない。


歌うように喋るイタリア語が、人生をどんな時も謳歌するラテン系な人生観を現しているようで、なんだか元気をもらえたような気がした。








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