「ブラック・クランズマン」☆意外にも真面目に社会派
予告編を見てずっと楽しみにしていた作品。
てっきりバリバリの痛快ブラックコメディーと思いきや、大いにまじめにどストレートな社会派映画だった。
勿論、随所に笑いも散りばめられているけれど…
言ってみればこの実話が既にブラックユーモアだったということか?
「ブラック・クランズマン」 公式サイト
<ストーリー>
初めての黒人警官として入署してきたロン(ジョン・デビット・ワシントン)は、資料室で受けるあからさまな差別に嫌気がさし、潜入捜査の部署への移動を申し出る。
情報収集の刑事として転属した彼は、新聞の募集記事からKKKへの入団を申し込む電話を掛けてしまう。
黒人蔑視の言葉を巧みに並べ入団許可が下りたものの、黒人である彼が潜入することが出来ず、やむなく同僚のフリップ(アダム・ドライバー)がロンに成りすまし現地へ向かう事になったのは良いが、彼もまたKKKの標的であるユダヤ人だった…
主演のジョン・デビット・ワシントンはデンゼル・ワシントンの息子。
さすが育ちの良さがきちんと滲み出ていて、この役にピッタリ!何しろロンは白人言葉と黒人喋りのバイリンガルなのだ~~(笑)
この人当たりの良さそうな顔立ちと、キュートなアフロヘアと題材に騙されて、てっきり痛快コメディと思って観始めたらなんと大間違い。
なかなかの社会派映画で笑いもあるけど、大真面目に問題提起もしている。
潜入捜査チームはなかなかいいメンバー
新人のロンが先輩たちに対等に指示を飛ばしたりするところは、さすがアメリカ!白人も黒人もないんじゃん☆と思ってしまった。
ロンに成りすます練習では、微妙なイントネーションや話し方の違いなどは私が聞いてもどこがどう違うのか判りにくいのだけど、きっと英語国民が見たら捧腹絶倒なのでしょう☆
ブラック・パワーを掲げて黒人の学生運動を仕切るパトリス(ローラ・ハリアー)に一目惚れするが…
恋にも仕事にも積極的(爆) 仕事に私情を持ち込んでも許されるのもアメリカならでは(なのかな?)
実話では実際潜入を果たす相棒はユダヤ人ではないそうだけど、この設定がより一層スリルを増して話を盛りあげてくれている
ユダヤ人のフリップもまた自らユダヤ人蔑視の言葉を羅列して身元がバレないように乗り切るのだけど、彼の漂々とした態度は本気かウソか『子供の頃からそのことに関して親から特別には聞いていなかった』から平気なのだと言う。
先のロンにしてもとどのつまりは「親がどのように教育してきたか」という点に他ならない。
親が繰り返し悪態をつけば子供もそれを信じてしまうし、憎しみは簡単に連鎖してしまうという事なのだ。
怒涛のラストはお口あんぐり
意外に静かな会話劇となっていたのが、後半からドキドキが加速していく。
そして痛快!と思ったラストのパブの逮捕劇まではなかなかのエンターテインメントとして存分楽しめる。
しかーし!最後のニュース映像を見ると、この映画が実は終始ずしりと重たいものだったことを思い出す。
「ホワイト・パワー!!」「ブラック・パワー!!」と集会で叫ぶ二つの団体が象徴するブラック&ホワイトだけの米国旗がこれからのアメリカを象徴して、なんとも苦い胃液を飲んだような気持ちで劇場を去ることになったのだった。
てっきりバリバリの痛快ブラックコメディーと思いきや、大いにまじめにどストレートな社会派映画だった。
勿論、随所に笑いも散りばめられているけれど…
言ってみればこの実話が既にブラックユーモアだったということか?
「ブラック・クランズマン」 公式サイト
<ストーリー>
初めての黒人警官として入署してきたロン(ジョン・デビット・ワシントン)は、資料室で受けるあからさまな差別に嫌気がさし、潜入捜査の部署への移動を申し出る。
情報収集の刑事として転属した彼は、新聞の募集記事からKKKへの入団を申し込む電話を掛けてしまう。
黒人蔑視の言葉を巧みに並べ入団許可が下りたものの、黒人である彼が潜入することが出来ず、やむなく同僚のフリップ(アダム・ドライバー)がロンに成りすまし現地へ向かう事になったのは良いが、彼もまたKKKの標的であるユダヤ人だった…
主演のジョン・デビット・ワシントンはデンゼル・ワシントンの息子。
さすが育ちの良さがきちんと滲み出ていて、この役にピッタリ!何しろロンは白人言葉と黒人喋りのバイリンガルなのだ~~(笑)
この人当たりの良さそうな顔立ちと、キュートなアフロヘアと題材に騙されて、てっきり痛快コメディと思って観始めたらなんと大間違い。
なかなかの社会派映画で笑いもあるけど、大真面目に問題提起もしている。
潜入捜査チームはなかなかいいメンバー
新人のロンが先輩たちに対等に指示を飛ばしたりするところは、さすがアメリカ!白人も黒人もないんじゃん☆と思ってしまった。
ロンに成りすます練習では、微妙なイントネーションや話し方の違いなどは私が聞いてもどこがどう違うのか判りにくいのだけど、きっと英語国民が見たら捧腹絶倒なのでしょう☆
ブラック・パワーを掲げて黒人の学生運動を仕切るパトリス(ローラ・ハリアー)に一目惚れするが…
恋にも仕事にも積極的(爆) 仕事に私情を持ち込んでも許されるのもアメリカならでは(なのかな?)
実話では実際潜入を果たす相棒はユダヤ人ではないそうだけど、この設定がより一層スリルを増して話を盛りあげてくれている
ユダヤ人のフリップもまた自らユダヤ人蔑視の言葉を羅列して身元がバレないように乗り切るのだけど、彼の漂々とした態度は本気かウソか『子供の頃からそのことに関して親から特別には聞いていなかった』から平気なのだと言う。
先のロンにしてもとどのつまりは「親がどのように教育してきたか」という点に他ならない。
親が繰り返し悪態をつけば子供もそれを信じてしまうし、憎しみは簡単に連鎖してしまうという事なのだ。
怒涛のラストはお口あんぐり
意外に静かな会話劇となっていたのが、後半からドキドキが加速していく。
そして痛快!と思ったラストのパブの逮捕劇まではなかなかのエンターテインメントとして存分楽しめる。
しかーし!最後のニュース映像を見ると、この映画が実は終始ずしりと重たいものだったことを思い出す。
「ホワイト・パワー!!」「ブラック・パワー!!」と集会で叫ぶ二つの団体が象徴するブラック&ホワイトだけの米国旗がこれからのアメリカを象徴して、なんとも苦い胃液を飲んだような気持ちで劇場を去ることになったのだった。
この記事へのコメント
設定自体がブラックコメディでしたね。^^
ユーモアのセンスが私に合っていて、考えさせるも楽しめる作品になっていました。
KKKとトランプを重ね合わせていく手法はみごとでした。
キャストも魅力的でしたね☆
かなりお気に召しましたね?
私はちょっぴりコメディ色が薄くて肩透かしに思いました。
もっと皮肉たっぷりなブラックコメディだと期待しすぎちゃったかも。何しろ最後は笑えなかったので…
KKKとトランプ政権を重ねるところは、より一層私の胃にずしんときて、最後の映像とともに恐ろしさも増して、いったいこれからどうなっていくのか?不安を掻き立てられてしまったのです。
彼らが「アメリカファースト」を連呼するあたり、完全に狙ってる。
しかしこれだけハリウッドの過去史に喧嘩売ってるのに、アカデミー脚色賞をもらえるのが凄い。
やはり色々問題はあるけど、懐の深い国です。
本当にその通りですね~
私が最初に想像していたような、かなりブラックでもコメディ要素が強ければ賞レースにからんでくるのも自然と思うのですが、あそこまで政治色が強くてハッキリ言っちゃっているものをよくノミネートしたなぁと感心してしまいました。
アメリカファースト!と叫んで皆が賛同する雄たけびを聞くと、背筋がぞっとしてしまいますね。
もう何十年前から続くこの人種問題。
ブラックユーモアで伝えつつも、その根底に流れているおぞましさが現代にも色濃く残っている最後の映像が凄く気持ちを重たくさせますよね。
ブラックユーモアの仮面を付けた重たい社会派映画でした…
勿論それが監督の狙いだったのですけれど、二つの団体が声を高らかに叫んでいる姿を交互に映し出す演出のあたりから、物凄く怖くなってきちゃいました。
何しろこれは笑えない!と思ったところで最後のニュース映像ですもの。アメリカの未来、ひいては世界の未来に不安を感じて気持ちが重たくなってしまいましたね。
事実は小説よりも奇なりの出来事って
ホントにあるもんなんすねぇ~。
この突拍子もない設定を思えばバリバ
リの痛快ブラックコメディーを期待し
てしまうのも間違いなすよね。
その実、かなりシリアスな社会派な
ドラマでとイイ意味で裏切られた見
応えのある作品でした♪
(゚▽゚)v
確かに!『いい意味で』裏切られましたね~
でももう少しブラックな笑いをどんどん繰り出してほしいところでもありました。
何しろ事実の方がまるでコメデイなんですから、それ以上に笑いを求めるのも無理な話なのかもしれませんね。
ロン役はなかなかのハマリ役でした。
コメディ路線で進んでいたけれどラストの実際の映像を見てイッキ現実に戻りました、、、。
コメディ路線も途中から結構真面目に捜査していて、おふざけはほぼ無かったですよね。
何しろ現実こそが恐ろしい~~
ラストの実際の映像は凍り付きましたよ。
ロンのキャラは良く立っていましたが、気軽なラッパーのような冗談を飛ばすのと、戦闘モードの真剣な様子と、全てひっくるめてのロンであって、白人の代表者を笑い飛ばしたのも、全体からすればささやかな抵抗ですね。狂気と向き合えるのは、正気であって、双方とも狂気ではダメですね。
現代のアメリカの姿が映画の狂気とそのまま重なって、本当に空恐ろしいかんじがしましたね。
そう言う意味でもコメディでは終わらない真面目な社会派の映画になっていました。
とても面白い作品でした。
テーマが重たいのにこの軽快さ!さっすがスパイク・リー監督!
けれど重要なメッセージはきちんと発している所が素晴らしいですよね。
あと、「潜入捜査官モノ」は「インファナル・アフェア」のときから大好物なもので…(笑)
潜入捜査モノは本当にハラハラどきどきしますよね~~
私もインファイナルアフェアは韓国版も日本版も大好きでしたyo♪
重たいのに軽快!というか、私は逆に軽快なのにこの重さ!という具合にビックリしました…
KKKの皆さんの絶叫上映の様子はお口あんぐりでした
KKKのみなさん、大盛り上がりの応援上映でしたね…
あの辺から本当に背筋がぞくっとしちゃいましたよ。
もう、笑えん~~ってかんじ。
血糖値高いの?まさかごいっちゃんもそんなお歳とは…