「ソロモンの偽証 後編・裁判」☆大岡裁き
ずっと最後まで泣いてしまった。
本編の前にある前編のおさらいのときから涙が出た。
あまりずーっと泣いていたので、途中で逆さまつ毛になったりして痛いのなんの。
子供たちのピュアでまっすぐな眼差しで、ギタギタに傷つけられた心の痛みがダイレクトに伝わってくる。
「ソロモンの偽証 後編・裁判」 公式サイト
<ストーリー>
クリスマスに遺体で見つかった同級生が、自殺として片づけられたことで、教師や警察・親たちにも不信感を抱いた中学3年の藤野涼子(藤野涼子)は、元のクラスのメンバーと裁判を開くことを決めた。
夏休みの裁判に合わせて周辺を調べていくうちに、弁護士役を買って出た他校の生徒、神原和彦(板垣瑞生)の行動に違和感を感じるのだが・・・・
あえて表情を抑えた演技で涙を流すシーンは、見事としか言いようがない
一貫して抑えた演技を貫くことで、検事としてだけではなく、人間として冷静に平等と正義を貫こうとしている「生きざま」を内面から表現できる貴重な女優の藤野涼子。
判事役の秀才 井上くん(西村成忠)の棒読みとともに(笑)、中学生の子供たちの落ち着きのある『真っ直ぐ』な部分がこの物語を支えている。
はじめの方は話もあまり進展せず、みな「良い人」になって『謝罪』ばかりでいささか不満
大勢の前で感情を抑えて本音を吐露し、尚且つきちんと謝罪と感謝の気持ちを言えるなんて、あまりに人間ができすぎ・・・と思ってしまった。
しかしそれは、後半の「真実」と「本音」へと続く助走部分だったのかも。
それにしても松子パパの塚地には感動!
ざわつく体育館を一気に静かにさせたシーンでは思わず号泣。
声が出るようになって「裁判に出させて!」と訴えたのに・・・・・
わざわざ出廷したいと言いながらも偽証する樹里の気持ちは、なんとも寄り添いにくいけれど、何よりも「死んだ松子になすりつけて何とか自分を守りたい」と思ったのは「本音」のいかにも人間的部分なのだろう。
『真実を話します』と誓約しても、これは本物の裁判ではないし、実際本当の裁判でさえ、罪を軽くするために最後まで真実を語らない場合も多いのだから。
本当に裁きたかった物語の本題は、大岡裁きのように見事
冒頭と最後に付け足しのようにある、その後の藤野涼子(尾野真知子)と今の校長とのくだりは必要ないようにも思えるのだけれど、大岡越前の見事なお裁き、もしくは遠山の金さんの桜吹雪を連想したりも(笑)
衝撃の真実は・・・・
子供たちが皆傷つき苦悩していた姿が浮き彫りにされていく。
彼らに同化し、胸をかきむしられるような思いと辛く苦しい気持ちが湧き上がる。
唯一、亡くなった柏木くん(望月歩)の家族との関係、彼の苦悩の原因などが消化不良だけれど、これで正解なのだとも思う。
どんなに裁判をしても、彼を追い詰めた原因は本人の口から明らかにされることはないのだから。
誰を罪人と決めて糾弾するかではなく、参加した人全てを裁き悔い改めさせたという点で、この裁判は『本来人々が知りたいと思っている、事件や事故の真相を暴く』本物の裁判だったと言えるのではないだろうか。
これこそが本来あるべき裁判の姿なのかもしれない。
本編の前にある前編のおさらいのときから涙が出た。
あまりずーっと泣いていたので、途中で逆さまつ毛になったりして痛いのなんの。
子供たちのピュアでまっすぐな眼差しで、ギタギタに傷つけられた心の痛みがダイレクトに伝わってくる。
「ソロモンの偽証 後編・裁判」 公式サイト
<ストーリー>
クリスマスに遺体で見つかった同級生が、自殺として片づけられたことで、教師や警察・親たちにも不信感を抱いた中学3年の藤野涼子(藤野涼子)は、元のクラスのメンバーと裁判を開くことを決めた。
夏休みの裁判に合わせて周辺を調べていくうちに、弁護士役を買って出た他校の生徒、神原和彦(板垣瑞生)の行動に違和感を感じるのだが・・・・
あえて表情を抑えた演技で涙を流すシーンは、見事としか言いようがない
一貫して抑えた演技を貫くことで、検事としてだけではなく、人間として冷静に平等と正義を貫こうとしている「生きざま」を内面から表現できる貴重な女優の藤野涼子。
判事役の秀才 井上くん(西村成忠)の棒読みとともに(笑)、中学生の子供たちの落ち着きのある『真っ直ぐ』な部分がこの物語を支えている。
はじめの方は話もあまり進展せず、みな「良い人」になって『謝罪』ばかりでいささか不満
大勢の前で感情を抑えて本音を吐露し、尚且つきちんと謝罪と感謝の気持ちを言えるなんて、あまりに人間ができすぎ・・・と思ってしまった。
しかしそれは、後半の「真実」と「本音」へと続く助走部分だったのかも。
それにしても松子パパの塚地には感動!
ざわつく体育館を一気に静かにさせたシーンでは思わず号泣。
声が出るようになって「裁判に出させて!」と訴えたのに・・・・・
わざわざ出廷したいと言いながらも偽証する樹里の気持ちは、なんとも寄り添いにくいけれど、何よりも「死んだ松子になすりつけて何とか自分を守りたい」と思ったのは「本音」のいかにも人間的部分なのだろう。
『真実を話します』と誓約しても、これは本物の裁判ではないし、実際本当の裁判でさえ、罪を軽くするために最後まで真実を語らない場合も多いのだから。
本当に裁きたかった物語の本題は、大岡裁きのように見事
冒頭と最後に付け足しのようにある、その後の藤野涼子(尾野真知子)と今の校長とのくだりは必要ないようにも思えるのだけれど、大岡越前の見事なお裁き、もしくは遠山の金さんの桜吹雪を連想したりも(笑)
衝撃の真実は・・・・
子供たちが皆傷つき苦悩していた姿が浮き彫りにされていく。
彼らに同化し、胸をかきむしられるような思いと辛く苦しい気持ちが湧き上がる。
唯一、亡くなった柏木くん(望月歩)の家族との関係、彼の苦悩の原因などが消化不良だけれど、これで正解なのだとも思う。
どんなに裁判をしても、彼を追い詰めた原因は本人の口から明らかにされることはないのだから。
誰を罪人と決めて糾弾するかではなく、参加した人全てを裁き悔い改めさせたという点で、この裁判は『本来人々が知りたいと思っている、事件や事故の真相を暴く』本物の裁判だったと言えるのではないだろうか。
これこそが本来あるべき裁判の姿なのかもしれない。
この記事へのコメント
犯人を決める裁判ではなく、真実を暴く裁判という部分に終始してたのがなんか良かったですよね。事件や事故で遺族側などが求める事って犯人への裁きももちろんですが、それとは別に真相を明らかにしてもらって『納得する事』もまた大事だと思うので、それを中学生ながら上手く実践した藤野たちはやはり大したものだと、閉廷後自分もどこか親のような視線に・・^^;
あと前後編共に内容は素晴らしかったですけど、藤野涼子さんを始めとする若手の役者さんたちにも目を見張るものがありましたね♪またどこか別の作品で『あ、ソロモンのあの子だ』とか言って楽しく観たいものですw
今後に注目していきたいと思いますが
役名のままデビューしたことでイメージが固着しないかと
若干の不安もあります。
昔、「愛と誠」の早乙女愛なんてのも居ましたね(笑)
裁判に出てきたってのに、まさか、あんなこと言うなんて! って、いいな~。実際問題としてではなく、映画の登場人物としてですよ。
個人的には、みんなが柏木くんに引っ掻き回されたなあという印象が残りました…。
これがこの校内裁判のもう一つの顔ですよね。
それにしても藤野涼子ちゃんは凄い女優さんですわ。
是非この役の印象が強すぎて…にならないように、今後も頑張ってほしいですね。
子供たちだからこそできた裁判でしたよね~
自分たちの出来る範囲で、真相を暴き、各々が自らを裁き反省して次につなげていく。
大人だと責任の所在ばかりになったり、貧困・虐待・苛め・教育と問題を大きくややこしくしていくので、純粋に『自己保身に走らず人の痛みを分かろうとしよう』という、単純明快な答えにたどり着けたところは実に良かったと思います。
あまり喜怒哀楽を激しく出さないのに、ちゃんと目の中に感情を入れ込んでいて、本当に見事でしたね。
でも私も彼女のこのイメージが、かえって将来的に役柄を選んでしまうのでは?と心配になっています。
柏木くんにかなり引っ掻き回されましたねぇ。
でも本当はそれは生きようとする最後のあがきだったのでしょうね。
親御さんとの関係が最後まで気になりました。
藤野涼子ちゃん、本当にいきなり凄い女優さんですよね!
私も役柄が固定されそうで、ちょっと心配になってますが、頭よさそうなので、きっと色々と楽しませてくれるのでは・・・と期待してます☆
私も泣いて来ました~~!
自分の罪に向き合う子どもたちの心が痛くて痛くて~。
傍にいるしかできない親たちの心情もキましたわ~。
しかし 責め傷つけあう事なく皆が自分の罪にむきあい贖罪の心を持つことができた。この裁判ホント素晴らしかったですね~。
私もこれこそが本来あるべき裁判だって思いましたです。子どもたちの笑顔がソレを物語ってたと思います(涙)
ほんと、人はこうあるべき、裁判は本来こうあってほしい、人間の贖罪とはかくあるべきと思いました。
こうして自らの過ちにきちんと向き合って謝罪できる人間にならなくては…と、しみじみ感じちゃいましたね~
とらねこさんも泣いたのですね~☆☆うんうん。
やっぱりこれ泣きますよーー
演出もいいですが、俳優がみないいです。特に生徒たちを演じる俳優たちが見事です。
ただ、さすがに膨大な原作をまとめるラストあたりはちょっと駆け足になったかな。
映画が面白かったという人には原作も読んで欲しいです。
最後の方は駆け足になるのですねー?
原作すごく気になります。
ものすごい分厚い3巻と聞いて、やや躊躇していますが。
生徒達みんなの演技がとても素晴らしかったですね。
後編も見応えありました。
ざわついた体育館を松子パパが静かにさせたシーンはウルッときました。
ただ、柏木くんがなぜあんなふうになってしまったのががわからなかったのが気になりますが....
確かに柏木くんの背景を掘り下げてなかったので、伺い知ることが出来なかったよね。
でも裁判の時にトイレの床を舐めろと言ったか?という質問があったので、柏木くんは大出たちに苛められていたのだろうと推測したわ。
だって樹里ちゃんのことだったら、女子トイレに入ることできないものね。
柏木くんは時々神原くんに相談してたんじゃないかなぁー
この作品は結局そこなんだと思います。形ではなくて。
本当にそうですねー
『実際の裁判が責任の所在を明らかにして、金銭的な賠償を決めるのが目的だから、必死で不利にならないようにする』のに対して、子供たちが人間の芯の部分を見つめ直そうとする、そんな本来あるべき姿のような気がしましたね。
前を向くために過去に向き合う。大切なことなのだと、子供たちに教わったように思います。
ぼくは、すべてが収束していく後篇がまったくダメで、
さてノルウェーまだ~むさんは?
と、お伺いしてみたのですが、
かなり気に入られていたようですね。
う~む、チャンスがあったら
もう一回観てみようかな。
後編そんなにダメでしたかーぁ?
私は彼らが犯人捜しをしたり、罪を追求したりしてないところに感銘を受けてしまいました。
大人でも対応出来ないような部分に、大人の反応をする子供たちにはちょっと出来過ぎ~~なかんじもしましたけど。
逃げ腰だった自分を裁くための裁判ってところがポイントでしょうか。