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zoom RSS 「スリービルボード」☆心を動かすのは暴力よりも誇りと愛

<<   作成日時 : 2018/02/02 22:29   >>

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何しろ脚本が面白い!
何が起こるか、話がどうなっていくのか、予測もつかない方向へ、そして思いつきもしなかった結末へ。
しかも憤怒のかたまりでしかなかった母親が、後悔と苦悩の姿を垣間見せる中盤から、まさかずっと涙することになるとは思ってもみなくて…


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「スリービルボード」 公式サイト

<ストーリー>

ミズーリ州の片田舎で娘がレイプされ焼かれて殺されてから7か月、捜査が全く進展しないことに業を煮やした主婦のミルドレッド(フランシス・マクドーマンド)は、街はずれの道に3枚の大きな看板を出した。
信頼熱いウィロビー署長の名前を出したことで、街の人たちから総スカンをくらうミルドレッドだったが一歩も引かなかった。
ウィロビーは捜査の過程を丁寧に話すとともに、再び力を入れて捜査を進めるが、その間にも署長を尊敬する部下のディクソン(サム・ロックウェル)巡査はミルドレッドの周辺に圧力をかけてくるのだった。
そんなときいきなり血を吐いたウォロビー署長は病に倒れ・・・・


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夜は真っ暗、誰も通らないような田舎道に看板は建てられたけど、効果は絶大で街中大騒ぎ

実はアメリカで実際にこのような看板が立っているのを監督が目撃したことから、イギリスに持ち帰って脚本を練り上げたのだというのでビックリ。
あえてその事件(?)を取材するのではなく、全く新たな物語を作ったことがこの映画の成功のカギだったのかも☆
何しろ脚本の自由度がハンパない。

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つなぎが戦闘服の強い母親ミルドレッドは逆風に負けまいとするあまり、親身なアドバイスにも耳を貸さない
しかしニコリともしないミルドレッドが娘に放った最後の言葉が、どんなにか言った本人を苦しめているか知った時から、私の涙はラストまで止まらなかった。

いつものイッチャってヤバイキャラは完全に封印してウッディ・ハレルソンが警察署長を好演している☆
よくあるアメリカ映画の様に署長からしてクソ野郎なのかと思ったら、予想に反して本当に市民から愛される人格者だったyo

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広告だけでなくテレビにも出たので、息子は高校でいじめられ・・・・

味方もいるけれど、圧倒的に敵対視されているミルドレッドに、思春期ながらも息子は優しい。
娘がレイプ殺人されたのに(しかも家の近く!)、娘程の年齢の19歳の女と住んでいる暴力元夫に対しても、しっかり母を守ろうと頑張っているのが唯一の救い。

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マザコンのディクソン巡査のダメっぷりはコメディ映画なみ!

憎たらしさが半端ないムカつく差別主義ポリスのディクソンが、ポリスストーリーかと思うくらいに笑えるシーンあたりから一転、話は思いがけない方向へ。
しかし素直な子には正しい教育をしないとダメよね…

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怒りに支配されて他人を攻撃しているうちは、良い方向へはまわっていかない

ウィロビー署長が書き残した手紙が、それぞれを正しい方向へ導いていく。(ラストはともかく)
本当に人の心を動かすのは、辛辣な言葉や威嚇や脅迫や暴力ではなく、愛と尊厳なのだとこの物語はそっと教えてくれる。
「許す事」を学んだ二人が、どうか戻ってきますように☆〈デットプールになってスパッと切っちゃってもいいけど…)


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タイトル (本文) ブログ名/日時
スリー・ビルボード
スリー・ビルボード@有楽町朝日ホール ...続きを見る
あーうぃ だにぇっと
2018/02/03 14:06
スリー・ビルボード
「ファーゴ」のフランシス・マクドーマンドが娘を殺された母親の怒りと悲しみを体現して絶賛された衝撃のサスペンス・ドラマ。アメリカの田舎町を舞台に、主人公がいつまでも犯人を捕まえられない警察に怒りの看板広告を掲げたことをきっかけに、町の住人それぞれが抱える怒りや葛藤が剥き出しになっていくさまを、ダークなユーモアを織り交ぜつつ、予測不能のストーリー展開でスリリングに描き出す。共演はウディ・ハレルソン、サム・ロックウェル。監督は「ヒットマンズ・レクイエム」「セブン・サイコパス」のマーティン・マクドナー。... ...続きを見る
映画に夢中
2018/02/04 21:12
映画「スリー・ビルボード(日本語字幕版)」 感想と採点 ※ネタバレなし
映画 『スリー・ビルボード(日本語字幕版)』(公式)を本日、劇場鑑賞。採点は、★★★★☆(最高5つ星で、4つ)。100点満点なら80点にします。 ...続きを見る
ディレクターの目線blog@FC2
2018/02/05 18:56
スリー・ビルボード
アメリカ・ミズーリ州の田舎町エビング。 さびれた道路沿いの広告看板に、地元警察の署長ウィルビーを批判するメッセージが表示される。 それは、7ヶ月前に娘を殺された母親ミルドレッドが、進展しない捜査に腹を立てて出した広告だった。 人望あるウィルビーを攻撃したことで、ミルドレッドは非難を浴びることに…。 クライム・サスペンス。 ...続きを見る
象のロケット
2018/02/05 20:37
スリー・ビルボード
娘を殺された母親は親失格の人物で、警察署内にも警官失格の人間がいる。母親が出した3個の看板によって街の人々の本性があぶり出される。物語の展開が予想外であるし、結末も意外だった。重たいテーマをユーモアを交えて描いているのがすごい。 ...続きを見る
とらちゃんのゴロゴロ日記-Blog.ve...
2018/02/06 06:58
『スリー・ビルボード』 2018年2月1日 TOHOシネマズ上野
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気ままな映画生活 −適当なコメントですが...
2018/02/06 08:16
スリー・ビルボード
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いよいよ再来週にせまった第90回アカデミー賞。本日は『シェイプ・オブ・ウォーター ...続きを見る
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コメント(20件)

内 容 ニックネーム/日時
あのラストは私も「許す」ことを体現して戻ってきてほしいと思いましたが、このトランプ政権でアメリカがおかしくなっている昨今、そこに個人的願望を入れずに映画を終わらせるところもまたこの脚本の巧さでしょうね。
にゃむばなな
URL
2018/02/02 23:08
にゃむばななさん☆
母としてはミルドレッド的に激高してあのクソ野郎をズドンとやりたいところですが、こういったフィナーレを用意した監督の脚本、実に巧いなぁと私も思いました☆
ノルウェーまだ〜む
2018/02/02 23:15
日本では受けそうにないラストだと思いました
まっつぁんこ
2018/02/03 14:09
まっつぁんこさん☆
日本人はハッキリ白黒つけたいのかな?
同じくらいに公開された邦画はベストテンに入っていても、この映画と「デトロイト」はかすりもしてなかったですね…
絶対面白いのに〜〜
ノルウェーまだ〜む
2018/02/03 14:58
とにかく解りが悪いやつが多すぎる。
観客にあわせて説明過剰だから邦画はつまらない。
何が公開されたのか知りませんがこちらの方が断然面白いのは間違いないと思います。
まっつぁんこ
2018/02/03 16:54
まっつぁんこさん☆
皆さん「祈りの幕が下りる時」へ流れたようですね。
ただ、12月公開の映画がまだベスト10に残っていて、それよりもランクが低いというのがとっても気になります。
たまにしか映画を観ないタイプの人たちは、押しなべて『スッキリする映画』をお好みのようです☆
ノルウェーまだ〜む
2018/02/03 23:54
こちらにも〜。

これも見ているのですが、なかなか記事を作る時間がとれず。^^;

「デトロイト」も良かったですが、これも良かったですよね〜。
詳しいストーリーを知らなかったので、予告編からコーエン兄弟っぽいビターブラックな作品かと思ってたらまったく違ってて予想外でした。

私は、これ魂の再生の物語だな〜・・って思いました。

> 本当に人の心を動かすのは、辛辣な言葉や威嚇や脅迫や暴力ではなく、愛と尊厳なのだとこの物語はそっと教えてくれる

ホント、まだ〜むさんのこの最後の一文がこの映画のテーマですよね。
ごみつ
2018/02/04 22:59
ごみつさん☆
声高らかにテーマを押し付けてくるのではなくて、最後を観客にゆだねる辺り、「そっと教えてくれる」って感じしませんでしたか??
私全身やけどで病院に担ぎ込まれたときのオレンジジュースのくだりで、もうポロポロ泣いちゃって…

『魂の再生』!!まさにその通りですね!!
ミルドレッドのボロボロになった魂が浄化されていくのが良く判りました☆
ノルウェーまだ〜む
2018/02/05 16:56
こんにちは。
スリー・ビルボード、今日見てきました。
なんとも不思議な映画でしたね。
差別主義がまかり通っているところとか、ことばの汚さとか、ついていけないわ〜って感じでしたが、みんなが復讐する相手を間違えて?話がこじれていくのがおもしろかったです。
ミルドレッドも、いつの間にかディクソンと仲良くなっちゃいましたね。^^
セレンディピティ
URL
2018/02/07 16:43
セレンさん☆
なんだか不思議な映画でしたよね。
予告では復讐もの?って思いがちですし、実際その方向で進んでいくのですが、話がこじれていくと段々面白おかしくなっちゃうという(笑)
ディクソンとの関係では奇妙な連帯感が生まれて、思いもよらない展開になりましたね〜
ノルウェーまだ〜む
2018/02/07 21:16
昨日は驚きのバッタリ!でしたね〜!
あれから観ました、これ。
私はあんまり好きにはなれませんでしたが
凄い!と思いました。
あの男の子、「マンチェスター・バイ・ザ・シー」の子だよねえ?
zooey
URL
2018/02/08 14:39
いやあもう物語がどこに着地するのか、全く先が読めなくて、怒涛の面白さ。
さすが現代イギリスを代表する劇作家ですねえ。
役者の活かし方も見事。
なんとも愛おしい人間たちでした。
ノラネコ
2018/02/08 21:26
zooeyさん☆
駅前でバッタリでしたね〜(爆)映画の後、お話が盛り上がったことでしょう。
でもzooeyさんはお気に召さなかったようですね?
「マンチェスター〜」は未見なのでちょっと判らないですが、どの役者さんかな?
ノルウェーまだ〜む
2018/02/09 00:07
ノラネコさん☆
先が読めない面白さ、ハンパ無かったですね〜!
本当の意味で面白い映画でした。
ステレオタイプに善人と悪人を分け無いところも、イギリス人監督ならではってかんじがしました。
ノルウェーまだ〜む
2018/02/09 00:09
ノルウェーまだ~むさん、今晩は。

『心を動かすのは暴力よりも誇りと愛』  本当にそうですね〜。
ノルウェーまだ~むさんのブログの副題というか、キャッチコピーというか、いつも的を得てて感心してしまいます。
一言感想を目指す私にはお手本のような題名ですもの。

フランシス・マクドーマンドの演技が素晴らしかったです。
主演女優賞でオスカー取れたらいいなぁ、、、と思います。
小米花
URL
2018/02/10 21:56
小米花さん☆
嬉しいお言葉ありがとうございます!
そんな風に言っていただけると、俄然やる気がでてきます〜♪

マクドーマンドは是非とも主演女優賞獲ってほしいですね!
他の作品を観てないので何とも…ですが、行けるような気がしてます〜〜
ノルウェーまだ〜む
2018/02/11 11:10
見応えある作品でしたね。
マクドーマンドの演技は本当に素晴らしかったです。ぜひ主演女優賞をとってほしいですね。
ラストは意外な組み合わせでしたが、あの後はきっと戻ってくると思います、思いたいです!
yukarin
URL
2018/02/12 22:44
yukarinさん☆
主演女優賞獲れるといいですよね〜
私としては脚本賞と作品賞がいけそうな気がしてます♪
やっぱり最後はきっとドライブして帰ってくると信じましょう☆
ノルウェーまだ〜む
2018/02/13 00:29
マクド−マンドさん、少し前までチャーミングな印象でしたがちょっと見ぬまにだいぶ気迫を感じさせる女優さんになってましたね… 昔『ダークマン』のヒロインなどもやっていたけど
『ゲットアウト』で出てたケイレブ・ランドリーJr.君は両作品とも田舎のちゃらい兄ちゃん役でしたが、好感度は対照的です
SGA屋伍一
URL
2018/02/20 22:43
伍一くん☆
あ、やっぱりケレイブくんだったよね?なんか見てから調べたら違ってた??と不安になって書かなかったのだけど…
「ゲットアウト」でもトムちんの「バリーシール〜」でもちゃらさがハンパなかったもので、つい色眼鏡で見てしまい、意外に良い奴だったので心の中でごめんなさいと言ってしまいました。
ノルウェーまだ〜む
2018/02/21 00:30

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