「スペシャルズ!政府が潰そうとした自閉症施設を守った男たちの実話」☆半分ドキュメンタリー

すとん!と秋が音を立ててやってきたので、久しぶりのウォーキングを兼ねて歩いて映画館へ。

この前配信で見たイタリア映画の「人生!ここにあり」がとても面白かったし、大好きな映画「最強のふたり」のリック・トレダノ×オリビエ・ナカシュ監督だからと、ちょっと期待し過ぎたかも。
「人生!ここにあり」とプロットは良く似ているけどそこまでエンタメ性はなく、どちらかというと半分くらいはドキュメンタリーの再現映像といった趣ではあるけれど、不思議と涙があふれ出すヒューマンドラマなので多くの人に是非見て貰いたい映画でもある。

「スペシャルズ!政府が潰そうとした自閉症施設を守った男たちの実話」 公式サイト
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ユダヤ人のブリュノ(バンサン・カッセル)とイスラム教徒のマリク(レダ・カティブ)は、赤字経営の自閉症ケア施設の運営に寝る間を惜しんで奮闘していたが、無認可であるために監査が入り施設閉鎖の危機に迫られていた。
マリクが運営するドロップアウトした青年を支援する団体からブリュノの施設へ派遣されたディランは、特に手ごわい重症のヴァランタンの介助を担当するが、サボっている間に抜け出したヴァランタンが行方不明になってしまい・・・

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就労支援中のジョセフのエピソードがお話の軸になっている。
大好きな洗濯機のボタンを全部押したくなっちゃうジョセフが、最も苦労しているのは非常ベルを押さないように気を付けながら電車で通勤すること(笑)度々電車を止めてしまうので、鉄道警察に目を付けられてしまい、そのたびにブリュノが迎えに行くことになる。
彼を演じているのは実際に自閉症の青年。
嘘偽りのない姿に、笑ったりヒヤヒヤしたり・・・そしてラストは涙が止まらなくなるのだ。
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ドロップアウトした若者たちと友達の様に接しながらも、厳しく温かく指導していくマリクの姿に本物の指導者のあるべき姿を見出す事が出来る。
映画の中には本物の介護に携わる青年たちも沢山起用されているらしい・・・というか、彼らの手を借りなければ、撮影もままならなかったでしょうと思うほど、多くの患者たちも登場する。
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実際のブリュノはいかにもユダヤ人といった風貌なのだけど、バンサン・カッセルは似せようとせず彼本人として自閉症児たちと向き合っている様に演じているのが、かえって好印象だと感じた。
監督が狙っていた通り、本物の患者たち・介護者たちと一緒に映画を作って半分ドキュメンタリーのようにすることで、社会の縮図や問題をキチンと伝える事が出来ている気がする。
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唐突にも感じるダンスの発表会のシーンで図らずも涙が止まらなくなった私。
練習風景もなし、そこへ至るプロセスもなかったのだけれど、ダンサーたちと患者たちが1つになって舞台で自由に踊る姿と、それを見守る親たちの笑顔と涙に、この映画の全てが詰まっている様に感じた。

お涙頂戴のシーンでない所で涙が溢れる事こそ本物なのではないかしら?
問題は何も解決されない映画なのだけれど、私たちにいったい何が出来るか?改めて考えてみたい。

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