「羊の木」☆人は見かけによらない

猛吹雪の中、地下鉄なら電車が止まらないのをいいことに、のん気に試写会へ行ってきたyo
奇想天外な設定の邦画は当たりハズレが極端に出るけれど、最初から最後までざわざわさせて目が離せない映画でなかなかに面白い!!
試写会場はお客さんも半分ほどだったけど、雪の中出掛けて行って良かった~♪


原作は山上たつひこで、作画はあの「ぼのぼの」のいがらしみきおって!よくあのほのぼのした作風の人に絵を頼んだものだわ(笑)
しかし原作の方がぐっと設定がエグイ。映画は漫画の「さすがに有り得ないでしょう?」な部分を上手にソフトに仕上げている。

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「羊の木」 公式サイト(2月3日公開)

<ストーリー>

過疎化が進む魚深市へ一度に移住してくる6人の案内を頼まれた市役所職員の月末(錦戸亮)は、どこか違和感を感じていた。
課長から元殺人犯を受け入れることで過疎化を食い止め、税金の無駄遣いを減らす極秘国家プロジェクトだと後から知らされ、疑心暗鬼にかられる月末。
市民との関わりの中で、次第にその本性があらわになってくるが、ある晩港に死体があがったことで…


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傷害致死で懲役8年で仮釈放の杉山(北村一樹)と、殺人で懲役18年のヤクザ大野(田中泯)は、見るからに悪そうだけど実は対照的

すぐにでも悪い事をしでかしそうなチンピラ役の北村一輝も、性根を入れ替えやり直そうとしている元ヤクザの田中泯も、めちゃくちゃドスが効いてて怖いのだけど、二人とも微妙な違いを超絶上手く演じ分けていて素晴らしい。

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懲役6年、DV夫を一升瓶で叩き潰した栗本(市川実日子)は、ちょっとサイコパスな雰囲気

この怪しげな雰囲気は全く最後まで回収されないのだけれど、物語の題名となっている「羊の木」の絵が描かれているプレートを海で拾って大事にしている点でいわゆるキーマンとなっている?のかな。
ラストのシーンでほんの少しの希望を持たせてくれる役回り。

実は映画冒頭の文章で『スキタイの羊』の話が登場するのだけど、これはバロメッツと呼ばれる羊の入った実がなる伝説の植物のことで、ヨーロッパで綿花を知らなかった人たちがウールを生む木と信じたことからくるものだそう。
総じて『見た目で判断してはいけない』ということになる。

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阿部定事件のように愛する夫の首を絞めながらしてたら死んじゃったという太田(優香)は、介護センターで月末の父の介護をしながら良い仲に…

「信じるか疑うか」というキャッチコピーは、観ているこちらにも突き付けられる。
私はてっきり太田は夫を殺して遺産を狙うタイプの女性なのかも…と思ってしまって今でも疑心暗鬼中。
月末の困惑も納得だよね。

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唯一まともな雰囲気の宮腰(松田龍平)は、過剰防衛で1年半の刑だったけど実は・・・・

この物語を大きく揺さぶるのがこの宮腰。
まさかの展開に思わず声をあげて驚いてしまったwa

素性を知られてしまっても、そこに全面的に受け入れてくれる居場所を見つけられたらキチンと更生する・・・・という話でもない。
答えが無いのはこの映画の醍醐味でもあり、日本の実情でもあるような。


一つだけ言えるのは『のろろ様はちゃんと見ている』ってことなのかもしれない。


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