「愚行録」☆都会はサバンナ

ひぇーーーーっ(汗)
感想は正直、「絶句」としか言いようがない。
まさかあそこが伏線になっていたとは!
『喰うか喰われるか?』まるで都会のサバンナに生きる為に、己の事のみに必死になる現代人の姿は、あまりに身近にいる、ほらあの人やその人や・・・・・・あるあるネタに背筋も凍る。



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「愚行録」 公式サイト

<ストーリー>

週刊誌記者の田中(妻夫木聡)は、育児放棄で子供が餓死寸前となり逮捕されていた妹(満島ひかり)に会いに半年ぶりに拘置所へ出向いた。
心が晴れずにいる中、1年前のエリート一家殺人事件を、再度取材し直すことにしていた田中は、一家の学生時代の友人たちを訪ね歩く。
それぞれが語る過去の愚かしい出来事を聞きながら、ついに真犯人に辿り着いたかと思った時・・・・・


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殺されたエリートサラリーマン(小出恵介)が、ムカつく好青年を見事に演じている

学生時代は自力で内定を勝ち取る優秀で意欲的なモテモテのイケメンという裏で、仮押さえ用の内定の為に女の子を利用する抜け目なさ。
自分でヤッておきながら「やだよ~会ったその日にヤッちゃうような女の子~」と言う。しかし築いた幸せな家庭の、愛する妻は抜け目なく男を利用してきた夏原さんだったと思うと、何だか笑っちゃう☆

一見、物凄くムカつくようでいて、どこにでもいるよね~~こういう男。いや~もうこれが普通・・・・なのか?

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ネグレストで収監中の妹は、過去に自分も母からネグレスト、父から性的虐待を受けた過去があった

最初は、取材記者の妹・・・・といった関わりだったのが次第に驚きの展開へ。
ただひとつ、複雑な家庭環境でありながら、文応大学(笑)へ入学し、ヒエラルキートップレベルの人たちと同等に付き合う資金力はなかったのでは?というのだけが引っかかってしまった。

彼女が「日本は格差社会なんかじゃないよ、階級社会なんだよ。」と言うシーンがあるけれど、私は違うと思う。
インドの様に階級が決まっている人たちは、決められた運命からエリートになることは確かに出来ないけれど、逆に言うと、学校の先生の子供が靴屋になりたいと思っても成れない。でも少なくともその階級の職業にはつけるし、同じ階級の人と結婚もできるわけで。

しかし日本はエリート階級から外れると、今や結婚も就職も難しかったりする。
そんな都会のサバンナで実は喰うか喰われるかのバトルを繰り広げる姿は痛くて愚かだ。
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物語は関係者の大学時代へ。
殺された夏原友季恵役の松本若菜が、これまたいるいる!ホント居たわこういう子!!を絶妙に好演。
ある意味駐在員の妻って、他人を実際に陥れているかは別として、実際こういう素地を持ち合わせている人多いんじゃないかな・・・こわっ!

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まさかのキーパーソン 文応大の同窓生 宮村さんの大学生時代とカフェオーナー時代を演じ分ける臼田あさ美も見事

とにっかく大学時代のキャストが秀逸!
田舎から出てきたちょっと冴えない女の子や雰囲気お嬢様で女王気取りの女子、『下から上がってきた』家柄エリート組たちの、それほどイケメンじゃないのにいい服を来て車を転がしたり別荘でパーティーして女の子を食い物にする男子。

そう言えばつい最近、逮捕されていたね、医者をウリにして準強姦してた男~~まさに同じ手口だわ。

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この映画の凄い所は、何でもないような会話をさらりと言ってのけて、実はとんでもない衝撃を与えること

一見、一家惨殺が主軸にあるように見えて、実はグロいシーンも無いし犯人捜しの部分はただの添え物でしかない。
しかし背筋も凍るような恐ろしさは、この『ちょっとした一言』に隠れていて、明確な答えを出してこないうえに此方が想像してなかっただけに「絶句」するしかないのだ。

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これは正義感に燃えた記者が真実を求め取材を積み重ねていく物語だとばかり思っていたら大間違い。
冒頭のバスのシーンがそれを物語っていたとはラストまで気付かなかったわ・・・・

過去の二人の生い立ちから、育児放棄も致し方ないと弁護士(濵田マリ)は親身に話すのだけど、彼女の知らなかった事実がこれまた衝撃的!
ということは、母は知っていたのか・・・・・?という風に考えると、この物語を最初から見直さなければならないとラストの方で気付く。


もしかして最初から計画的だったのか?となると、週刊誌の結末はどう書くつもりなのかしら?あれこれ考えて、いつかもう一度観たい。




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