「ハドソン川の奇跡」☆見事な邦題

トム・ハンクスが主役を演じた時点で、もう120%成功したと言っても過言では無い。


機長のサリーに似ているから?・・・・・似ているのは顔だけではない。
誠実さ、冷静さ、生真面目さの全ての人間性が滲み出ている、その風格そのものが似ているからに違いない。
全てが信頼に足る説得力のある人物「トム・ハンクス」が、155人の乗客とクルーの命を背負った機長のサリーを演じるからこそ真実味が生まれるのだ。


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「ハドソン川の奇跡」 公式サイト

<ストーリー>

離陸後すぐにエンジン停止となり、低空飛行のまま空港へ引き返すことも不可能となった155人乗りの航空機を、機長のサリー・サイレンバーグ(トム・ハンクス)は見事ハドソン川に着水させる。
しかし国家運輸安全委員会は、両エンジン停止の事実を疑い、厳しい追及の手を緩めなかった。
墜落の悪夢に苛まされ、マスコミからも追われる中、サリーは自らの判断の正しさを伝えるにはどうするべきか迷いながらも、ついに・・・・


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冒頭からいきなり事故

基本、真実をなぞるだけで過度な演出は一切ない。
正直、前半は墜落の悪夢のシーン以外は、淡々としていて、『無表情すぎるほどに』冷静な機長のサリーとの落ち着いた会話に、一瞬気が遠くなりかけるくらいだ。

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「墜落ではない、着水だ。」

9・11の記憶もまだ生々しかった2009年の事故。
誰もが大惨事を予想した事態を回避して、無事に全員救出されたのは、映画でも機長が語っていたように、すぐ近くにいた観光船や巡視船によるレスキュー、ヘリからの救出など、多くのラッキーが重なってのこと。

うっかり海に落ちた人がいたけど、-6度のNYで本当に心臓まひにならなくて良かった~~!
閉所恐怖症で泳げない私は、飛行機に水が入ってきた時点で、ほぼ死んでいたけど・・・

まさに「ハドソン川の奇跡」!! 邦題が「Sully」のままで無くて良かったよ(爆)

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実際に沈みかけてる機内の後ろの席まで、2度も取り残された人がいないか調べてから最後に脱出した機長~~~どこかの国の船長に見せたい

パニック状態の機内でも最後まで冷静だった機長。
見ている私の方がパニックだったよぉ。

最終的な脱出劇、救出劇までは墜落・・・・いや着水までのシーンが繰り返し3度も。(悪夢の部分も含め)
緊迫する最後の操縦シーン、諮問委員会までホテルで待機するところ、事故委員会の悪意に満ちた追求・・・と、概ねたったこの3つのシーンで成り立っているだけなのに、最後まで飽きさせない。
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一見、冷静で表情一つ変えない機長に見えるけれど・・・・

最初から最後まで冷静沈着なサリー。
だからこそこの大変な事態を乗り切れたのだけれども、人間サリーを描くには、あまりに感情表現が平たんなのでは?と一瞬思った私。

でもよくよく見ると違ったのだ!

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極寒のNYで今にも沈みそうな飛行機の両翼にしがみつく人々は、当然のようにガタガタ震え、白い息を吐いている。
撮影はスタッフが半そでを着ていることから、きっと夏に行われた(-6度じゃ本当に死んじゃうもんね)のでしょうから、吐く息はあくまでCGだとして。

CGならばいくらでもつけられるのに、機長の吐く息だけは白くない。-6度の水上で腰まで濡れた状態で風に吹かれていたら、さぞ寒いでしょうに、サリーは寒そうにしていない。

これは病院で計測した時に心拍数が倍になっていたということから考えても、相当血圧も上がっていたでしょうし、緊張もMAXになっていたからきっと寒さも感じなかったという事なのではないかしら・・・・

濡れたままの制服でホテルで夜まで過ごしていたように、一見冷静に見えるサリーも、実は相当な感情に揺さぶられていた事が判る。
まさかこんな形で感情表現をする映画があったとは・・・・恐るべしイーストウッド監督。




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