「天才スピベット」☆不器用な愛

天才だけど、甘え方と泣き方だけがわからないスピベット。
予告編で泣けて、本編でも泣いて、思い出してまた泣ける、観ているこっちはずっと泣くよぉー
あざとい盛り上げ方で泣かせない分、心に温かく湧き上がる愛が、目から涙となって溢れる作品。



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「天才スピベット」公式サイト

「アメリ」のジャン=ピエール・ジュネ監督らしい、ポップな色遣いと愛らしいアイテムがいっぱい。
2Dで観たけれど、スピベットの頭の中をのぞき見するには、3Dもよかったかも☆

<ストーリー>

時代遅れのカーボーイの父(カラム・キース・レニー)と昆虫博士の母(ヘレナ・ボナム=カーター)、女優を夢見る姉(ニーアム・ウィルソン)と暮らすスピベット(カイル・キャットレット)は、双子の弟(ジェイコブ・デイヴィーズ)を不慮の事故で失ってから、自分の存在意義を認められずに苦悩していた。
ある日、スミソニアン学術協会から権威ある科学賞を授与されると連絡を受け、一人ワシントンDCへ家出することにしたスピベットだったが・・・・


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弟ばかりを可愛がるコワモテの父、家事そっちのけで研究にいそしむ母、ミスUSA目指す姉、狼を銃で撃つのが巧い弟レイトンはもういない

全く違うそれぞれの世界で生きている家族たち。
弟が死んでからはいっそう、各々の世界に入り込んでいて、多感で下手に頭のいいスピベットは、家族から愛されていない、家族の役に立ててないと思い込んでいる。

見事な大自然をバックに、まるで違う世界のおとぎ話のように話は進むけど、誰もが一度は感じたことがある身近なテーマが冒頭からすぐに心の奥へすっと入り込んでいくる。

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昆虫博士の母は、研究に没頭して家事はそっちのけ
何台もトースターを壊しちゃうけど、スピベットに壊れないトースターを開発してもらうといいのでは?

10歳ではやや早いけど、いわゆる中2病。
頭の賢い子ほど、この負のスパイラルに陥るよね。

特に似てない双子は、兄弟姉妹の関係と明らかに違う「永遠のライバル」という複雑な位置関係にあるわけで。
同じ二卵性双生児だから、この感覚よく判るなぁ~

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一人夜明けに旅立つシーンは切なくてせつなくて

本当はちょっと止めてもらいたった家出。
自分だけカーボーイハットを被せてもらえなかった、自分だけ頭を撫でたり肩に手をかけてもらえなかった、明け方息子が歩いているのに声もかけずに車で行き過ぎちゃった・・・・

ちょっと足りない一言、愛情表現が不器用なだけで、子供はこんなにも傷つき、寂しがっていたのか。
自分の子供の頃は確かにそうだったのに、大人になって忘れてしまっていた事を大いに反省。

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実際に6つの言語が話せて、3年連続総合格闘技の大会で優勝しているスピベット役のカイル・キャットレットくんは撮影当時は9歳

運搬中のキャンピングカーで危機一髪乗り越えるシーンは、懐かしの「ホームアローン」を思い出す。
カルキンくんにどことなく似ているカイルくん、どうか薬物などに走らずまっすぐに成長してね☆

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おじさんのいい話にふつうに感動してたら、スピベットに科学的に訂正されたww

信じる科学的な根拠で話の腰を折るけれど、おじさんのちょっと困惑した表情もきちんと見逃さずに、伝えたかった「いい話」の大事なところも理解できるのが、スピベットのいいところ。

こうして数式では測れない人間の距離を学習していけたのも、広くて知らない世界に飛び出してきたからこそ♪

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天才的な発明をしたのが10歳の少年と分かって、世間は大騒ぎ

ここに登場するのは、愚かな者ばかり。
私利私欲で子供を食い物にしようとするスミソニアン博物館次長やテレビ司会者しかり。

愛情表現が下手くそな両親も、家族の愛情に気付かずにいたスピベットも、また同じ。
きっと相手は判っていると思わずに、気持ちは言葉で表さなくちゃね☆
こうして不器用な者たちが、少しずつ成長していく、これぞ家族。

ほわほわとした愛に満ちた作品は、号泣を狙ったつくりになってないのもいいところ。必見!




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