キックアス ジャスティスフォーエバー」悪と正義の境目

どこからが漫画で、どこからがリアルなのか?
どこまでが正義でどこからが悪者なのか?
まるで漫画のようなことを実際にやらかしちゃう面白さが、ほかのアメコミ映画と一線を画する唯一無二の面白さだったのに、これではコミックを実写化したアメコミ映画と変わりが無いyo



アメコミの世界を現実のものにしたオタクの勇気に世界中が乾杯した(?)感動はここにはもう無い。

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「キックサス ジャスティスフォーエバー」公式サイト(2月22日公開)

<ストーリー>

高校生になったミンティ(クロエ・モリッツ)は、非業の死を遂げたビッグダディに頼まれ保護者として彼女の世話をしているマーカスの目を盗んでは、学校をサボってヒット・ガールの活動をしていた。
平凡な大学生生活を送っていたデイヴ(アーロン・テイラー=ジョンソン)はミンティに師事して体を鍛え、キックアスの活動を再開した。
次第にコスプレで活動に参加する一般市民が増えていったが、キックアスにマフィアの父を殺されたクリス(クリストファー・ミンツー=ブラッセ)はレッド・ミストの名を改め、本物の悪役になって父親の復讐をとげようと・・・・・


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かな~り大人になった二人、キックアスももうへなちょこオタクではない

ヒット・ガールに師事して、めきめきと筋肉を鍛え上げていくデイヴには、もうあのひ弱なアメコミオタクの影はどこにもない。
しかも彼女いるし(あ、キックアスと解って彼女できたんだっけ?)、正義の仲間のひとりナイトビッチと毎晩・・・・って、そりゃ名前が名前だけにって言っても、そんなリア充なデイヴは、もうキックアスじゃないしーっ

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コスプレヒーロー集団のアジトで正義の集団「ジャスティス・フォーエバー」の結成を祝う

率先して正義を貫くグループのリーダーのストライプス大佐のジム・キャリーは、マスクをつけていると何だかめっちゃ普通のおじさん。
蛍光緑の「マスク」(ストライプス大佐も緑のマスクだけど)じゃないと、逆に誰だか判らないなー(笑)


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悪者をやっつけるより、ハイスクールのJK相手のほうが苦手

イケメンアイドルのPVを見てうっとり~☆ネイルをつけて、パジャマパーティーに参加~☆って、いきなりJKライフを楽しむにはハードルが高すぎるのでは?
保護者のマーカスのごく普通の親が娘に期待する想いは、すっごくよくわかるけどね。

それにしてもJKたちをやり込める時のやり方が、道具を使うっていうのが残念だった。
このスタンスが今回の作品を大きく支配していて、私は何よりも気に入らない点なのだ。


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父を殺された復讐に燃えるマフィアの御曹司クリスは、ひげも生えたのにまだまだ反抗期

父は殺されたらダメで、母はうっかりでもいいのか??

ヒットガールには心配する親代わりのマーカスがいるように、クリスにも彼を心配するお付きの者がいる。
どちらも親身になって行く末を心配してくれているのに、なぜ子供というものは、こうも暴走してしまうのだろう?
『本当の自分でいたい』気持ちもわかるけど・・・・


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クリスは母のボンテージファッションに身を包んで、悪に目覚めた時から、おかしな方向へ

マフィアの財力を利用して(?)極悪人を集めてくるのは、まだ良しとしよう。
しかし彼らは何の目的で警官を次々とぶっ殺すのか?
『悪人集団』を世間に印象付けたいのも解るけど、ここまでやると、すでにコミックの領域に入ってしまう。

ジャスティスフォーエバーって、悪そうな格好して集まってただけなのに、ボコボコにするのは「正義」っていうのかな?

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このキックアスは、コミックを現実にしてしまうのが面白かったわけで

コミックを実写化したものは、バケモノのような悪人が登場して、バッタバッタと無残に殺されても何とも思わないけど、「まるでコミックのようなお話」であるキックアスでそれをやってしまうと、大切な住み分けというか、許容できる領域が曖昧になってしまい、とたんに面白みがなくなり、ただ眉をひそめるだけのものに成り下がってしまうのだ。

そうなるとラストの大乱闘で、無敵のマザーロシアを難なく倒すくだりも、軍隊並みの銃器を持ち合わせているのに、寄せ集めのコスプレ集団にあっさり負けてしまうのも、ちっともスカッとしないわけで。



エンディングのあとの映像に、この映画がアメコミヒーローものとして続編をシフトしていく覚悟であることを示唆しているのを見て、ああ、もうこのシリーズも終わったなと思うのだった。


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