「デビルズ・ダブルーある影武者の物語ー」映画以上の真実

正直観終った時は、『これは誇張した物語だろう、この映画を公開してイラクの人怒らなかったのかな?』と思っていた。
しかし帰って公式サイトを調べてビックリ!
「(脚本化を)渋々諦めなざるをえなかった、映画に適さない部分もあった」と、モデルとなった本人の手記で語られるくらい、現実はもっと悲惨だったという・・・・・



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「デビルズ・ダブルーある影武者の物語ー」公式サイト


たった一人で二役、しかも片方に似せようと努力しているそっくりさんを演じ分けるドミニク・クーパーの演技力に脱帽!!


<ストーリー>

イラクの独裁者サダム・フセインも手を焼く長男ウダイ(ドミニク・クーパー)に顔が似ているというだけで、彼の影武者に仕立てられた、高校の同級生ラティフ・ヤヒア(ドミニク・クーパー二役)は、戦線からいきなり宮殿へ連れてこられて困惑していた。
家族の命と引き換えに強要され、観念したラティフはウダイを生きることにする。

富と女にあけくれるウダイの常軌を逸した行動に、日増しに反感を募らせるラティフだったが、逃げても追っ手に捕まり、酷い拷問を受けるのだった。
自殺を図るラティフは一時的に自宅に戻されるが、父の威厳のある言葉に、ついに決意し・・・・




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次々と街で少女を連れ去り、抱いては死体を野原に捨てているウダイも本気でサラブ(リュディヴィーヌ・サニエ)だけは愛していた

「オレのものは全てお前のものだ☆」というウダイだったが、サラブに手を出すことだけは禁じられた。

化粧の加減で微妙に美人にもそうでないようにも見えるラサブ。
「私も無理やりここに連れてこられたのよ・・・・」同じ運命を感じるラティフと~~って、随分怖いもの知らずだよねぇ。
全てを監視されているので、側近がいい人でよかったけど。



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室内でも、どんどん銃をぶっ放す


確かにイラン・イラク戦争の映像を見ると、歓声を上げながら空に向かってバンバン発砲していたね。
普通にその辺に銃があって、しかも持っている人が常軌を逸しているって、怖すぎる~~

そもそも、父親であるサダム・フセインが酷いやつなわけだけど、なんだか彼が常識人に見えてくる。



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パーティーの席で女性関係について茶化されているうち逆上し・・・・・実際はどうかわからないけど、父の側近中の側近を撃ち殺してしまうのは事実らしい


母への愛から、父に売春婦をあてがってきた側近への怒りが爆発し、ついに撃ち殺してしまうウダイ。
一人の息子として家族を愛する姿が垣間見られ、彼も人間なんだ・・・と思う瞬間。



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父(の影武者)の命で、戦地へパフォーマンスに赴き・・・・

息子に命令を下すのがサダム・フセインの影武者なら、父に話を聞きに行くのも影武者。
ここに狂気が生まれる哀しい土壌があるのか・・・・


ラティフは見事にウダイを演じてみせる。
ドミニク・クーパーはある意味、ウダイとラティフ、そしてウダイに似せようとしているラティフの3役をこなしているといってもいいわけだ。
この、『微妙に違うかんじ』を出せるって、本当に凄いことだと思う。


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「本当に愛しているのは自分自身だろう?」


結局は母と自分しか愛せなかったウダイ。
それによって自滅していくのは、当然だったのかもしれない・・・・





イラクで起きたおぞましい戦争という名の残虐行為が、イラクの人たちが起こした・・・・のではなく、恐怖政治によって起こさざるを得なかったという事が、少しでも判ってよかった。

まだまだ政治不安定ではあるけど、いつかラティフやラティフの父のような立派な人たちが、少しずつでも国を変えていけることを願うばかりである。





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