「パコと魔法の絵本」泣いて笑って大人の絵本

バカにしていたら、いけませんな。
子供だましの絵本ファンタジーと思うなかれ。
泣いて笑って、笑って泣いて、すごく変だけど、癒される。
出演者でまともなのは、劇団ひとりだけ~~~って、どうよ?・・・・・・・・・・・小池栄子さん、やりすぎです。


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パコと魔法の絵本」 公式サイト

出演者は、見事その素顔が思い出せないほどの完全変装。
メイクなしの素のままで、ごく普通の大人しい患者を演じているのは、唯一‘劇団ひとり‘だけという・・・・・
特に大丈夫?と思ってしまうほどイっちゃってるのは、上川隆也演じる、この病院のお医者さん。
患者さんのほうが、まともなんだけどぉ?


<ストーリー>

消防車に轢かれた消防士の滝田(劇団ひとり)が入院したのは、おかしな患者ばかりの不思議な病院。

入院費を余分に取ろうとして入院を続けるオカマの木之元(國村 隼)
電話ばかりかけている関西弁のやくざの龍門寺(山内圭哉)
自殺を繰り返しては戻ってくる役者の室町(妻夫木 聡)
入院しているのかわからないけど、やたら登場する堀米(阿部サダヲ)

中でも悪態ばかりついている‘クソジジイ‘の大貫(役所広司)は、ワガママばかり言うので、大金持ちだが皆から嫌われていた。

ある日、事故の後遺症で昨日の事は忘れてしまう可愛い少女パコ(アヤカ・ウィルソン)と出会う。
毎朝、ママから7歳の誕生日の絵本をプレゼントされたとうれしそうに報告する少女に、少しずつ心を開いていく大貫は、ついに決心をして・・・・・  



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パコは、目覚めると枕元に置いてある絵本に書いてあるママからのメッセージを見て、自分が7歳の誕生日を迎えたのだと、毎日思ってしまう。
お気に入りのベンチで、クソジジイの大貫に、昨日ほっぺたを殴られたことすら忘れて、絵本を読んでくれとせがむのだった。


胸の奥にずしりとくるエピソードが、随所にある。しかも頭痛がしてくるほど泣ける。
しかし、ぐぐっときて、涙が出掛かると、おとぼけの笑いでささっとかわす。
監督がいかに照れ屋かが、よーっくわかる作品だ。
ちなみに監督は、『下妻物語』の中島哲也。




おとぼけ担当のほとんどが、ねえねの大好きな「安部サダヲ」だ。
彼が劇団「大人計画」でやっているいつも通りの、のびのびした演技で、笑わせてくれる。
勿論、それ以外にも小ネタ満載で、何度も見て、隠れた小ネタを探したくなる。


チャーリーとチョコレート工場の工場みたいな極彩色の世界は、時々登場する3DのCGアニメとも、うまく融合していて、まさに絵本の中にいるようだ。
しかし、登場人物も背景も同じように奇想天外な極彩色で、色を使いすぎた絵本は、少々見難いという難点もある。

台詞も舞台で喋っている様なかんじで、響いてしまい、聞き取りにくい。
大音量のエレキギターも、時に台詞を飲み込んでしまうのが、非常に残念だ。


めちゃめちゃ愛らしいパコは、劇中の病んでいる大人だけではなく、観た人全部を癒してくれる純真さ。
パコの愛らしさに加え、一見はちゃめちゃな医者が、ふわりとすばらしいアドバイスをするあたりが、絶妙。
現代の大人がぶつかっている壁を、なんなく乗り越えられる・・・・・そんな気にさせる映画である。

しかし、大人向けの映画でありながら、子供にもしっかり楽しめるつくりになっている。


病んでいるあなたなら、是非  観るべし。






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