ポン・ジュノ監督が選ぶ2010年代の映画を見る☆「散歩する侵略者」「予兆・散歩する侵略者」

第92回アカデミー賞で最多4冠を獲得した「パラサイト 半地下の家族」のポン・ジュノ監督が選んだ2010年代の映画・・・という記事を映画サイトで発見。
個性的な映画を作る彼が数ある作品の中から選んだ、10年間でたった5作品はいったいどんな作品なのか?

●「幸福なラザロ」イタリア
●「湖の見知らぬ男」フランス
●「ファンタスティック Mr. Fox」アメリカ・アニメ
●「哭声 コクソン」韓国
●「散歩する侵略者」日本

このうち見た事があるのは「哭声 コクソン」だけ。
kokuson.jpgポン・ジュノ監督が一言「傑作です」と評するだけあってかなりの傑作。
韓国特有のグロさに負けない圧倒的な存在感で、山の中の怪しい男を國村隼が演じている。
猟奇殺人事件とは関係なさそうな新興宗教へとラストが帰着し、混乱すること間違いなし。難解で哲学的な世界観に、グロイ部分は目をつぶってでも何度も見たくなる作品。


さて日本からは唯一選ばれた「散歩する侵略者」をfuluで鑑賞。
「散歩する侵略者」(2017年)黒沢清監督
散歩する侵略者.jpg
数日間行方不明だった夫(松田龍平)が帰宅すると様子が変わっていた。自分を宇宙人だと言う夫を病院に連れていくが健忘症だろうという診断。生活の様々な事が判らなくなっていたものの、すっかり冷めきっていた二人の間に再び暖かい空気が流れ始める。
間もなく侵略が始まり人類は滅亡すると夫から告げられると、鳴海(長澤まさみ)は夫と二人生き残りたいと思うようになっていった。
一方、一家惨殺事件を追っていたジャーナリストの桜井(長谷川博己)は、すぐに警官を撃ち殺してしまう宇宙人の天野(高杉真宙)に、自分のガイドになるよう迫られる。

すこしまったりとしたテンポ。このまったりを最大限に生かしてくれるのが松田龍平!彼しかこの役は出来ないよね。
侵略.jpg
数人の宇宙人が人間を乗っ取り、他の人たちから少しずつ「概念」を吸い取り集めていく・・・という所に意外性がある。
概念を奪われてしまった人間は、縛られていたその概念から解き放たれて、自由になる者もいれば抜け殻の様になってしまう人もいる。

ラストはB級感たっぷりのドカンドカン!となって、(ネタバレすると)難なく地球は救われるけど、本当の最後はちょっと?マーク。
パパンは「愛」の概念を奪われた妻の鳴海は、彼女のほとんどを占めていた「愛」が抜け落ちてしまったことで完璧な抜け殻となった説。
私は鳴海の強い念により夫と鳴海が入れ替わり、宇宙人は鳴海の中に取り込まれてしまった説。
解釈の仕方によって2010年代のベスト5に入るほどの傑作になるのだとすると、私の解釈はちょっと間違っているのかも?

ちなみに一番面白かったのは、教会の牧師の所へ行って「愛」とは何ですか?と夫が訪ねるシーン。牧師の説明ではちっとも理解出来ないところがミソ☆
だってその牧師がなんと東出昌大なんだもの!!そりゃ、彼の説明なんかじゃ理解はできないでしょうょ(≧▽≦)

「予兆 散歩する侵略者」公式サイト
オマケで5話連続テレビのスピンオフ作品を見たよ☆
予兆.jpg
病院に勤める夫(染谷翔太)の様子がオカシイと気付いた妻の悦子(夏帆)
夫の職場でタダならぬ雰囲気を持った医者(東出昌大)と出くわす。どうやら夫はこの医者と何か企てている様子なので問い詰めると、彼は宇宙人で自分はガイドとして選ばれたと白状する・・・
同僚から家に幽霊が出ると相談されるがそれは父親の事で、医者の話では「家族」の概念が抜け落ちているらしい。夫は概念を抜き取る相手に気に食わない奴を選んでいたが・・・

こちらも夏帆ちゃんパワーでとってもまったりと進行する。その分、何か怪しげで心理的なホラー感がたっぷり。

映画では牧師だった東出くんが何故か今度は、キレッキレに怖い宇宙人を演じている。
宇宙人の精神的圧力に耐えかねて次第に崩壊していく夫より、どっしりと構えて夫を、ひいては地球を守ろうと奮闘する夏帆ちゃんがなかなか見事。

結局は人間の弱いところが地球を破滅に導き、強い信念によって救われるという事なのかな・・・


ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

2020年05月17日 21:51
「散歩する~」は小泉さん目当てで見ました。
「予兆」も、おまけに。
ポン酢ノが選んでたとは!
ノルウェーまだ~む
2020年05月17日 22:48
>ボーさん
>
「予兆~」のほうはポンジュノ監督の推薦ではないんですけどね。
キョンキョンは一瞬でしたが、確か公開当時ボーさんがそうおっしゃっていたの思い出しました!!
2020年05月24日 22:44
ポン・ジュノ監督ぽいな~マニアックというか・・・って思ってしまいました。
「散歩する侵略者」ってなんか映画館でみるのやめたんですよね~
苦手かなっておもって・・・今度配信でみてみようって思いました。
ノルウェーまだ~む
2020年05月25日 10:47
>Nakajiさん
>「散歩する侵略者」以外は実はアマプラの配信が無くて、まだ見られてないのですけど、映画のタイプとしてはバラエティーに飛んでますよね。
まったりする映画なので、疲れているときは要注意ですよ!

この記事へのトラックバック