「シン・ゴジラ」☆リバイバルでリハビリ
それが証拠に、劇場で売っている記念グッズのジグソーパズルだってTシャツだって、ゴジラとエヴァが戦っている絵なのだし、公式サイトでは既にエヴァにゴジラの尻尾が生えた合体フィギアも販売されていたり・・・・
いいのよ、だって庵野監督作品なんだから・・・・
ちなみに私はゴジラファンでもエヴァファンでもない。
この新作の為に1作目~3作目まで「ゴジラ」「ゴジラの逆襲」「ゴジラ対キングコング」を見たものの、必ず途中寝てしまうので3回ずつ見直す羽目になるくらいだし、エヴァンゲリオンはねえねに付き合って全話見てるけど(アニメも)破だの序だの言われてもどれがどれだか判らないし~~
そんな私が観たこの「シン・ゴジラ」 まさに傑作だわ!!
「シン・ゴジラ」公式サイト
<ストーリー>
東京湾に現れた謎の生物は、甚大な被害を及ぼしつつ再び海へ去って行った。
内閣では緊急な会議を開くも、対策本部では有識者が尻込みするばかりで一向に事態の究明も対策も進まなかった。
米国特使のカヨコ・バタースン(石原さとみ)のヒントにより、矢口(長谷川博己)ははぐれ者を集めたチームを結成し真相究明に乗り出す。
そんな時に再び姿を現した巨大生物は、迎え撃つ自衛隊の攻撃も虚しく、都心に向けて破壊を進めていたが・・・・
予告編でも彼の怒りの表情のみという、情報を表に出さない作戦で公開まで秘密裏に進められたのが成功のカギ
とにかく冒頭から庵野色でいっぱい。
画面いっぱいに書かれたレタリングの宿題みたいな役職名のテロップ、
特徴的なアングルの構図、
早口で喋る役者に、画面からはみ出るほどの必要以上のドアップ顔、
音楽からゴジラの発するビームまで、まさにエヴァそのもの。
いつもなら寝てしまう怪獣バトルのシーンも見事なド迫力映像で瞬きもする暇なし
ハリウッド版「GODZILLA」でも戦いのシーンは例にもれず眠くなる私は、夜のバトルシーンが実は鬼門。
なので今回あまり吠えず、夜のシーンは少しだけなので良かったのかも。
勿論、本物のゴジラファンの方にはこの辺が物足りないところなのでしょうけど。
石原さとみが大健闘
かなりハードな撮影だったらしく、涙を流しながら役に挑んだというのも納得の台詞回し。
もう少しネイティブのクールビューティーを探しても良かったかもだけど、これだけ頑張ったなら合格点では?
それにしても物凄く大勢の大物俳優が、アップすぎたりヘルメットで顔があまり判らない状態で出演しまくっているとう・・・・
こういうところもスキ♪
ゴジラの醜さに込めた庵野シナリオの想いがきっちり伝わってくる
常日頃、怪獣をやっつけて海へ帰っていく都合のよいゴジラに一人不満を抱いていた私。
幼獣ゴジラのキモさは想像していた以上だったけれど、本来の第1作目「ゴジラ」のテーマを考えれば、このキモさが正しいわけで。
原爆が落とされてからわずか9年目に作られた「ゴジラ」
そして原発事故が起きて今だからこそ作られた「シン・ゴジラ」
その根幹にある『人類を容赦なく滅ぼす核の脅威』を具現化したものがゴジラであるならば、その姿が愛らしくてはいけないのだ。
国を救おうと心から意欲のある者たちで作られたチームは、寝食を忘れて対策に打ち込む
お役所的会議と逼迫した状況でもGOサインを伝達していかなくては動けない国のシステム、かの国に結局持っていかれても何もできない日本に、立場ばかりで意見も出せない政府・・・・
「シン・ゴジラ2」は有り得ない結末に、『もう同じ間違いはしてはいけない』というきっぱりとしたメッセージと、解決に導くヒントを盛り込んだ点で、1作目「ゴジラ」より、より一層強いメッセージ性を感じて実に秀逸。
エンドロールに宮沢賢治と出ていたので?と思ったら、文壇クラスターのねえねは博士の船に折り鶴と一緒に残されていたのが宮沢賢治の『春と修羅』の本だったと、ちゃんとチェックしていたyo
後で調べてみると、『春と修羅』の補遺の中の1つ『宗谷挽歌』の中にこのような一節があった。
みんなのほんたうの幸福を求めてなら
私たちはこのまゝこのまっくらな
海に封ぜられても悔いてはいけない
多くの犠牲を出した未曾有の大惨事から、自己犠牲をいとわない尽力によって再生しつつある日本と、世界一後ろ向きのアニメ「エヴァンゲリオン」で崩壊した庵野監督がこの映画でリハビリする姿はどこか重なるものがある。
漫画「アオイホノオ」で人気の島本和彦先生が発したツイートから、庵野監督から東宝映画にかけあって、早速「発声可能上映」(マサラ方式みたいな?)が実現したりと、庵野監督のリハビリも順調な様子(笑)
島本先生は「庵野やめろォォォォ~~!俺より面白いもんつくんじゃねぇ!!」と叫ぶとツイートしていたものの、実はコミケに参加しててラブライブ!の本出す予定だったけど、急にゴジラ観てから「庵野vsホノオ(?)」本出したくなって今から50ページ描いているところなのだとか・・・・・・
発音可能上映は15日。
ここから8月14日追記
さてコミケ当日。こちらが超超超長蛇の列に並んでようやくねえねがゲットした「シンゴジ」本。
右がウラ・シマモト作「シン・ゴジラ」アンノVSホノオ本、左がその島本和彦先生の隣のブースで出品していた田中圭一氏の島本作品のパロディ本(笑)
それにしてもコミケ本とはいえ2~3日で1冊仕上げるなんて、やっぱりプロの漫画家は凄いなぁ。
晴れて15日の発音可能上映に、席まで用意して貰っていて驚いている島本先生は、果たして本当に叫ぶのか!?
更に16日追記
島本和彦先生が登壇して、さらに庵野監督も駆けつけた15日の発声可能上映は大成功!→『俺たちは庵野に負けたんだ!「シン・ゴジラ」上映会で島本和彦絶叫!庵野も登壇も』
全員で劇中の台詞を言ったり、ゴジラなら赤、自衛隊なら緑とサイリウムの色を変えて振ったり、人間やゴジラや自衛隊を応援したり、最後は「イッキ‼!イッキ!!」コールが起きたりしたそうな。いいな~またやらないかな?
最後はウルトラマンポーズで写真に納まる庵野監督がカワユイ☆
観客で中央線の被り物を被ったり、ゴジラのモーションキャプチャーをする野村萬斎のコスプレの人もいて超爆笑!なによりお茶出しの片桐はいりコスがシュール(爆)
ラインライブで配信中だそう。
この記事へのコメント
それはまた鬱になるからやめてください(苦笑)
やっつけ方がイマイチ。ヤマタノオロチ退治にひっかけたみたいですが、そんなこと知らないし。
ゴジラを任せてもらえずも一緒に仕事をした樋口さん、あんただけゴジラに携わってるやん!とか。
そう思うと、私にはこの作品はゴジラとしては受け入れることが出来ませんでしたよ。
鑑賞前はチラシと予告以外からは情報を得ないように
してて、だけに本作は娯楽怪獣映画のテイストと勝手
に思い込んでたんすけど、思いのほかメッセージ性と
か設定が1作目にちかくて、これまた思いのほかガッツ
り掴まれちゃいました。
震災後の後手後手に回るうえにダラダラとやってる政
府&東電への皮肉も痛烈で、1作目には及ばないまでも
それに近い秀作でした♪ (゚▽゚)v
確かにやっつけかたはありゃ?ってかんじでしたね。
米国が核ミサイルをぶっ放すと言っているのに、そんなゆるっとした方法で解決できちゃうのね…というかんじもありました。
ぶっ飛んだ発想に、ぶっ飛んでしまいました(笑)
犬神家くらいの規模を大げさに取り上げるのも、どこか面白いかもです~~
どうなんでしょうね~
私はゴジラに思い入れがない分、十分楽しめちゃいました。
そもそもゴジラは核の化身なので、これで正解なような気もするのですが…
ゴジラ1作目をしっかり継承していて良かったですよね。
私は今まで核を食べて巨大化した生物を核爆弾でやっつけようとするゴジラのシリーズをずっと違和感を持って観てきたので、この作品こそが正解!と思っているのでした。
何しろ怪獣がわちゃわちゃ戦うシーンで寝てしまうので…(汗)
庵野氏と島本氏は私にとっては大学の大先輩でもあるんですが、やっぱこの二人は伝説を作り続けてすげえなあと思います。
正直、ゴジラとのマッチングはどうなん?と思ったのですが、よく考えたら庵野氏の原点は8ミリの特撮映画だったんで、これは原点回帰だったんですよね。
下手に続編に色気を出してないとこも含めてやり切ったと思います。
そうでしたね!ノラネコさん二人の後輩だったですね~~!スゴイ!
そしてやり切ってましたね~
島本氏のウラシマモト「シンゴジ」本でもそこを称えてました。
あれは原点回帰だったのですよね。
ゴジラファンの為の映画じゃなく、あくまで自分が作りたかったゴジラ映画を作ったのでしょう☆
続編作るまじ!な姿勢も好感持てました。
どちらかというと「ゴジラ」のスピンオフ的映画だったのかも。
わたしはやっぱダメだったなぁ^^;
昔のゴジラが好きすぎるのかもしれないわ^^
ゴジラのファンの人にはやっぱり不評なのかな・・・?
でも第1作目はしっかり踏襲していたよね~~
ねえねちゃん、絶叫上映行ったんだ。すごいなあ。あれ、ネットで7分で完売したという話ですが…
『アンノ対ホノオ』は先日通販が始まってたのでつい注文してしまいました。これまた注文が殺到していて島本先生が悲鳴を上げてるそうです
情報はねえねからなんだけど、絶叫上映には行ってないの~~
凄く残念がっていたわ☆
ウラシマモト本は通販もやっているのね?本業より稼げちゃうのかな??
一回目の鑑賞の時は情報量に追い付いてなかった部分もあったので、自分のブログでもややネガティブな感想になってしまったのですが、二回目の鑑賞だとユーモアとか細かい設定にも目が向くようになったので、自分も最終的には楽しく観れた感じにはなったかなと思います。
・・もっとも、過去のゴジラとは全く毛色が違うので、昔のVS系シリーズが好きな自分にとってこのシンは本当に好きになるまでもう少し時間がかかりそうな気がしますね。個人的にエヴァ色をもうちょっと抑えてもらえれば嬉しかったかな~とも思いました。
やっぱりゴジラの熱烈ファンの方は皆さんそうおっしゃいますね。
確かにその通りとも思います。
私は特に思い入れない分、監督色が強く出るのも面白いと思いました~♪
アクション苦手?のまだ~むさんも堪能されたようですね☆
実はエヴァ好きの息子から、すごくおもしろかったよ!と強く勧められて、先日見に行ったのですが...
エヴァにもゴジラにもあまり思い入れのない私には、正直言ってハリウッド版の方がおもしろいと感じてしまいました。^^;
でもあの細かい作り込みがファンにはたまらないのでしょうね。
まだ~むさんのレポート後半を拝見すると、映画の周辺でもかなり盛り上がっているようですね。
息子さんエヴァファンなら大絶賛でしたね!
ねえねもとにかくエヴァ好きなので…
ハリウッド版も良かったのですが、私はとにかく怪獣同士で戦いだすとどうしても寝てしまうので…(;´д`)
映画の楽しみ方も色々ですよね。大いに盛り上がったようで、それもまた楽し☆です。
興味深い内容で見応えありました。
地元ロケもあったこともあってテンション高く観られましたよ 笑
コミケ....
昔、島本和彦先生の作品すきだったんですよねー
コミケに参加されてるんですか...今はプロの人も参加してるんですねー。読んでみたい 笑
へー?プロのひともコミケ出店するんだ??ってビックリしちゃった。
制約なしに好きな事描けるからいいのかな?
地元ロケいいなぁ。
今、茨城で実写「銀魂」ロケやってるのよね…
核を使わずになんとかするあたり、可能性はともかくそこは評価したいです。
でもまぁもし北朝鮮からの何かがまちがって本土に着弾してしまったら、政府の対応が目に見えるようでした。
そうそう!なんでも核でぶっ飛ばしたがるアメリカを制して、なんとかする!のが良かったです。
ううう…着弾してからこれでは、どうにもならないですねぇ。ブルブル…