DVD「肉」☆耽美な映像美

冒頭の激しい雨の中に落ちる落ち葉が、ただ水溜りを流れていくだけなのに、この美しさ。
少ない色彩でありながら、その美しい映像は優雅さまでも感じさせるほど。
ただ雨が降っているだけなのに。


ジャンルはゴシックホラーと言うべきか。
ひたひたと迫る恐ろしさは、想像する内容から考えると相当におどろおどろしいはずなのに、耽美な映像がどこかその行為までも昇華させてしまうのだ。


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「肉」公式サイト

<ストーリー>

ニューヨーク州に住むパーカー一家は厳格な父(ビル・セイジ)のもとでひっそりと暮らしていた。
母の不慮の事故により、長女のアイリス(アンビル・チルダース)は一家に伝わる伝統を受け継ぐことになる。
ある日、幼い弟(ジャック・ゴア)は離れの小屋で物音を聞き・・・・・



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とにかく雨・雨、うす暗く灰色で、びしゃびしゃどろどろなのに、どこか美しい

この若く美しい純真無垢な姉妹のせいなのか?
それとも絶対的な伝統を重んじて、頑なに厳粛に生活している父親が、「敬虔な信者」のように見えるからか。
どこか『聖なるもの』であるかのように見えてしまうのだから、なお恐ろしい。


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絶対的な存在である父には逆らえないが・・・・

どこか違和感を覚えながらも、父に従うしかない姉妹たち。
ユダヤ教を思わせるような金曜から始まる断食に、夕食に正装する古式ゆかしい儀式。
時代が分からなくなるような生活は、広いアメリカの片田舎なら、もしかして本当にそういう人たち居るのかも・・・・と思ってしまう。


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母を失って寂しい姉妹と幼い弟は寄り添って・・・・って、あんなに広い家なのに、こんな小さなベットで寝なくても~~(笑)

厳しすぎる父に怯える子供たち。
それが正しいことなら納得もしようものを・・・・

その厳しさはどこから来るのかと言えば、結局は代々続く悪習を守るため=自分たちのしてきたことを正当化するために他ならない。

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保安官助手(ワイアット・ラッセル)は、長女アイリスのファーストキスの相手

やっぱり捜査内容は漏らしたらいけませんな。
真相にせまるかと思いきや・・・・


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長女は辛いよ

遥か昔むかし、おじさんと狩に出かけた父親が、やけっぱちになったことから(?)始まったこの伝統。
なぜこの一家だけなのか?代々続くなら、結婚に伴うリスクはどう切り抜けてきたのか?獲物をしばらく飼う意味は?途中で失踪した車の彼女は、何で食べなかったのか?
突っ込むところは多々あるけれど、それほど気にならないほど話の展開はスムーズ☆

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う・・・・・・・・・・

ラストは色々な意味で衝撃。
それまで思ったよりグロいシーンがなく、神聖で耽美だったのに。

耽美がゾンビ?



母の葬式で父が言った「天国へ」そして「アーメン」という言葉が、あまりに虚しい。
よもや天国にいくつもりじゃ??

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この記事へのコメント

2014年11月05日 16:30
こんにちは。
グロいのを想像してたのであれれ~って感じでしたが、
ラストはそうきましたかーと。
後になって考えるとツッコミ所けっこうありますよね 笑
ノルウェーまだ~む
2014年11月05日 22:24
yukarinさん☆
あれれー?yukrinさんグロイの好きだったかしら?
私はちょっとホッとしたわ。
冷静に考えると無いよねーと思って突っ込みたくなるとこ結構あったね。
2014年11月12日 23:37
ノルさんがこれご覧になるとは思わなかったです、意外!!
前半は綺麗目の寓話的ファンタジーさを醸しながら、その実ラストにドドーン!と来る感じがちょっと面白くて、爆笑&大満足しちゃいました。
おかしな両親に育てられてだんだん常識を知っていくっていう、子どもたちの気持ちを考えるとそれが一番怖い点だったかもしれませんよネ…。
ノルウェーまだ~む
2014年11月13日 18:06
とらねこさん☆
常軌を逸した両親に育てられながら、自ら常識を会得して親を乗り越えていくのは、一番怖かったと同時に、良かったんじゃないかなーと。
そうして子供たちはきちんと巣立っていったということかな☆
ふふふ・・・私の好みが、まだ掴めなかったり?

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