「J.エドガー」フーバー長官の秘密
アメリカでFBI初代長官として、科学捜査の基礎を確立し、大統領や有名人の秘密を知り尽くして恐れられていた人物の隠された本質とは・・・
彼が徹底した人種差別は、何から来るものだったのか・・・?
そういったものを、もう少しクローズアップしてたら、かなり興味深く見られたかも。
結局良い人だったのか、悪い人だったのか、答えを得られないまま伝記物語で終わっちゃった気がする。
「J.エドガー」 公式サイト
さすがゴールデングローブ賞主演男優賞ノミネートなだけあって、ディカプリオの演技が上手い。
でも前半は回顧録を作成しているということで、若い頃を思い出しながらディカプリオのナレーションが続くのだけど、若い時のフーバーの喋りとナレーションが同じ一本調子なので、ちょっとウトウト。
<ストーリー>
1924年にFBI初代長官に任命されたジョン・エドガー・フーバー(レオナルド・ディカプリオ)は、当時まだ確立されていなかった科学捜査や指紋管理システムなど次々に考案。
科学的な証拠から犯人逮捕の成果をあげていた。
しかしそんな彼には誰にも知られてはいけないプライベートな秘密があった・・・・
全てを知り尽くす秘書にヘレン(ナオミ・ワッツ)と右腕としてエドガーに仕えるクライド・トルソン(アーミー・ハマー)
50年間もFBI長官を務めてきたエドガー(最初から死ぬまでまで長官ってすごい!)に、それこそ最初から秘書として仕えるヘレン。
デートする気満々だったエドガーだったのに、キスすらも拒んだヘレンは、何故結婚もせずに晩年までエドガーの傍で勤め上げたのか?その辺のところがよく判らない。
ヘレンは既に秘密をいっぱい知っていたから辞めさせてもらえなかったのか?実はエドガーを好きだったのか?
すごいマザコン
FBI長官として権威をふりかざすエドガーも、実は母思い。というより、マザコン?
緊張して吃音が出てしまっても、母の言うとおりに練習すると吃音は克服できた。
女性に囲まれるとFBIの自慢はするが、ダンスを申し込まれると突如として吃音が出始め・・・・・
実際に同性愛者であり、服装倒錯者だったという推測のあるエドガー。
母が女装癖をきつく非難するところを見ると、「女装した少年が酷いあだ名で呼ばれるようになった」エピソードは、もしかするとエドガーの子供の頃のことなのではないだろうか。
そのへんのことは判りにくい。
しかし、こうした厳格な母の影響で、エドガーが自分の本質を覆い隠そうとして、あえて黒人を差別したり映画では出てこないけど、同性愛者や不倫や借金のあるものをクビにしたのかも・・・・
殴り合いの喧嘩の末に・・・・BL界ではここから~~萌えどころなんだけど
脚本は自身が同性愛者で、重圧のかかった思春期を送らなければならなかった「ミルク」のダスティン・ランス・ブラック。
常に一緒にいるクライドに、「女性と結婚をしようかと考えているんだ。」「肉体関係も2~3度あったよ。」と打ち明けて殴り合いになるけど、ここんところ大事でしょう?
エドガーが母の教えを守って『心にも無い結婚』を決意したのなら、クライドに対する『本当は熱い想い』をもう少し表現してほしかったし、実は自分の本心を母の教えの元に封印している、またはFBIの者たるや人に知られてはまずいような秘密を持ってはいけないという信念を貫いているのだとしても、ここは二人の空気ってものが、もうすこしあるべきだったと思うの。
「マイノリティであることへの重圧からくるフーバーの人となり」が表現し切れてないような?
この手の話は腐女子に聞かないと!ちがうか~?
年老いた姿は、フーバー長官にしっかり似せている
吃音のシーンは上手いけど、フーバー老人は特殊メイクに頼って、喋り方とかあまり老人らしさを感じない。
どちらかというと、小刻みに震えがくる老人クライド役のアーミー・ハマーのほうが断然上手!!じゃあどこが主演男優賞なのかな!?
ラストのほうは、フーバー長官による盗聴などの違法捜査や、回顧録に記されたことは手柄を全て自分のもののように作り上げたものだったと言う事は、指紋や証拠の品など科学に基づく捜査といわれたものまででっち上げだったの?と思ってしまう。
年老いてまでFBI長官の権力を振りかざすフーバーに、ただひたすらついていくクライド。
ラストに彼に残されたフーバーの手紙は、50年心だけで繋がってきて初めて実感できた、たった一つの『純愛』の証拠だったのか?
あくまで「半生を追った」になってしまっていて、ちょっと焦点がぼけたかな。
フーバーのシュレッダーにかけた多くの人の秘密の書類と同様に、彼の本質も消されてしまって分からないということか。
最近、実在の人物を描けばいいというかんじの映画が多いけど、それでいいの?
彼が徹底した人種差別は、何から来るものだったのか・・・?
そういったものを、もう少しクローズアップしてたら、かなり興味深く見られたかも。
結局良い人だったのか、悪い人だったのか、答えを得られないまま伝記物語で終わっちゃった気がする。
「J.エドガー」 公式サイト
さすがゴールデングローブ賞主演男優賞ノミネートなだけあって、ディカプリオの演技が上手い。
でも前半は回顧録を作成しているということで、若い頃を思い出しながらディカプリオのナレーションが続くのだけど、若い時のフーバーの喋りとナレーションが同じ一本調子なので、ちょっとウトウト。
<ストーリー>
1924年にFBI初代長官に任命されたジョン・エドガー・フーバー(レオナルド・ディカプリオ)は、当時まだ確立されていなかった科学捜査や指紋管理システムなど次々に考案。
科学的な証拠から犯人逮捕の成果をあげていた。
しかしそんな彼には誰にも知られてはいけないプライベートな秘密があった・・・・
全てを知り尽くす秘書にヘレン(ナオミ・ワッツ)と右腕としてエドガーに仕えるクライド・トルソン(アーミー・ハマー)
50年間もFBI長官を務めてきたエドガー(最初から死ぬまでまで長官ってすごい!)に、それこそ最初から秘書として仕えるヘレン。
デートする気満々だったエドガーだったのに、キスすらも拒んだヘレンは、何故結婚もせずに晩年までエドガーの傍で勤め上げたのか?その辺のところがよく判らない。
ヘレンは既に秘密をいっぱい知っていたから辞めさせてもらえなかったのか?実はエドガーを好きだったのか?
すごいマザコン
FBI長官として権威をふりかざすエドガーも、実は母思い。というより、マザコン?
緊張して吃音が出てしまっても、母の言うとおりに練習すると吃音は克服できた。
女性に囲まれるとFBIの自慢はするが、ダンスを申し込まれると突如として吃音が出始め・・・・・
実際に同性愛者であり、服装倒錯者だったという推測のあるエドガー。
母が女装癖をきつく非難するところを見ると、「女装した少年が酷いあだ名で呼ばれるようになった」エピソードは、もしかするとエドガーの子供の頃のことなのではないだろうか。
そのへんのことは判りにくい。
しかし、こうした厳格な母の影響で、エドガーが自分の本質を覆い隠そうとして、あえて黒人を差別したり映画では出てこないけど、同性愛者や不倫や借金のあるものをクビにしたのかも・・・・
殴り合いの喧嘩の末に・・・・BL界ではここから~~萌えどころなんだけど
脚本は自身が同性愛者で、重圧のかかった思春期を送らなければならなかった「ミルク」のダスティン・ランス・ブラック。
常に一緒にいるクライドに、「女性と結婚をしようかと考えているんだ。」「肉体関係も2~3度あったよ。」と打ち明けて殴り合いになるけど、ここんところ大事でしょう?
エドガーが母の教えを守って『心にも無い結婚』を決意したのなら、クライドに対する『本当は熱い想い』をもう少し表現してほしかったし、実は自分の本心を母の教えの元に封印している、またはFBIの者たるや人に知られてはまずいような秘密を持ってはいけないという信念を貫いているのだとしても、ここは二人の空気ってものが、もうすこしあるべきだったと思うの。
「マイノリティであることへの重圧からくるフーバーの人となり」が表現し切れてないような?
この手の話は腐女子に聞かないと!ちがうか~?
年老いた姿は、フーバー長官にしっかり似せている
吃音のシーンは上手いけど、フーバー老人は特殊メイクに頼って、喋り方とかあまり老人らしさを感じない。
どちらかというと、小刻みに震えがくる老人クライド役のアーミー・ハマーのほうが断然上手!!じゃあどこが主演男優賞なのかな!?
ラストのほうは、フーバー長官による盗聴などの違法捜査や、回顧録に記されたことは手柄を全て自分のもののように作り上げたものだったと言う事は、指紋や証拠の品など科学に基づく捜査といわれたものまででっち上げだったの?と思ってしまう。
年老いてまでFBI長官の権力を振りかざすフーバーに、ただひたすらついていくクライド。
ラストに彼に残されたフーバーの手紙は、50年心だけで繋がってきて初めて実感できた、たった一つの『純愛』の証拠だったのか?
あくまで「半生を追った」になってしまっていて、ちょっと焦点がぼけたかな。
フーバーのシュレッダーにかけた多くの人の秘密の書類と同様に、彼の本質も消されてしまって分からないということか。
最近、実在の人物を描けばいいというかんじの映画が多いけど、それでいいの?
この記事へのコメント
僕もきのう、試写室で観たばかり。
そして、ブログに書いたばかりだつたんですよ。
iPHONE書いてるんで、とても、まどろっこしい。
また、あとで着ます。
近場どころか県に来ないんだもん^^;
DVDが出たら絶対見るよ♪
(いま1月19日pm8:10頃です)
J・エドガーですが、僕の3大フェイバリットである
クリント・イーストウッド監督、レオナルド・ディカプリオ主演、ナオミ・ワッツが助演するといった夢の組み合わせでした。だから、期待は無限大だったのですが。
でも、感想はまだ~むさんと同じ感想を持ちました。言うべきところが多過ぎたのか?
イーストウッド監督としては、かなり消化不良になってしまいました。ナオミ・ワッツもその美しさを封印して老け役を演じていたのは、ある意味ショックでした。
詳しくは僕のブログを見てください。
ありがとーね!スルーかもの予定だったから良かった!
ナオミワッツの件は話したとおりメイクがちょっと、、、
あと老けてる時も多くてちょっと可哀想だったね、
でもイーストウッド作品に出るだけでも名誉だから本人いいんじゃないかな。
やっぱり二人は愛し合ってたんだけど、それを表沙汰にできないっていう時代の葛藤と母親との思いでプレッシャーもかなりだったろうけど、伝記映画としてもうちょっと興味持てるような映画になってれば良かったんだけどねー。
あと個人的には8人の大統領にっていうんなら、もちっと大統領とリンクもさせて欲しかったかな。JFKとかルーズベルトとか有名な大統領と絡ませたらもうちょっと興味が湧きやすかったんじゃないかと思うの。ロバート・ケネディだすぐらいだったらね…^^;
老け役時代が長くて、ちょっと息も絶え絶えになりましたね(笑)
普通の伝記物になっちゃってて、残念でした。
ドラマチックに仕立てたり、ミステリーっぽくもできたように思いますよね。
ええっ!?ディカプリオでも映画館に来ないのー?
それは残念だけど、DVDでもいいかも☆
そうなの。
すごく興味を引かれる素材がいっぱいなはずなのに、スキャンダラスに描くのをためらったのか、イーストウッドだけに無骨に仕上げたかったのか・・・・?
ナオミ・ワッツは老けメイクばかりで途中から彼女だというのを忘れちゃってたよ。
大統領を裏で牛耳るっていう凄さが伝わってこなかったよね。
なんか仕掛けた盗聴器で浮気現場を盗み聞きしているのとかって、目的がよく判らない~ただの変態おやじみたいだし(爆)
それぞれのエピソードが単体で、絡み合ってなかったね。ホント。
それは白人にとっては敵でありながら黒人にとって指導者であったキング牧師や、唯一任期途中で辞任したが実績の多いニクソン大統領と同じで、見る人の立場によって変わってくるものですからね。
そのスタンスを終始貫いている監督の手腕は相変わらずさすがだなと思いました。
フーヴァーさんも、謎が多い人物そのまんまで描かれたということなのでしょうか。
同性愛も、ちらっとだけでしたよね。
つまらなくはないけど、もう少し楽しませてくれたらな~とも思いました。
なるほどそうですね~
しかし国民のためにしたことが、白人にとって都合の悪いことだったキング牧師と、国民のため・FBIの為を表向きに脅迫まがいのことをしていたエドガーは、ちょっと違うような気もしますね。
正義を一方的にふりかざすアメリカの体質を如実に現しているように思えました。
確かにわらかないことはわからないまま、そのまま映画にしたってかんじでしたね。
それはそれで正しい表現方法なのかもしれないですが、事実のみを映画にするならドキュメンタリーでいいわけで、エンタメ的にはもう少しクローズアップして楽しませてもらいたかったですよね。
うんうん、そうですね、何事もボヤけた印象は残りました。
しいて言えば、誘拐事件のプロセルはFBIっぽくてちょっと別物だったかな。
政治的な部分もプライベートな部分も、特に深く追求していないので、善悪を問わず人となりを見せられた感じでした。
ラストでトルソンが入ったフーバーの部屋、たくさんのオブジェ(?)の中で、鏡に掛けられた黄色のワンピ(?)が印象に残ったわ(笑)
泣けたのねー
二人の純愛(!)は確かに泣ける!
クライドを見取ったフーバーが切なかったです。
なるほど、人となりを見せた作品なのですね~
ただ、私は最後のほうの違法捜査や、キング牧師に対するいわれの無い中傷などを見ていると、FBIの捜査が真実なのかでっちあげなのか解らなくなってしまって、それでフーバー自身に対する信頼性を最後まで持てなくなっちゃいました。
なので余慶に人となりすら受け入れられなかったという・・・
私的には「グラントリノ」以降のイーストウッド作品では一番好きです。
わかりやすい方向からは離れてますが、人間への視線が優しくて残酷で良いです。
「優しくて残酷」
なるほど~~!
この映画、フーバーを良い人にしたいのか、実は一癖あった悪い人と描きたいのか、ちょっととらえどころが無いな~と思っていたのを、ノラネコさんのレビューですごく納得できました。
アメリカの思い込みの正義を、Jエドガーになぞらえているとは、さすがイーストウッドなのですね☆
あはは(^^; そういえば結局二人の間に肉体的な関係はあったのかしら? ま、わたしとしてはどうでもいいですが~
ミリオンダラー・ベイビー以降は毎回さすがやで~と思っていたイーストウッドですが、今回はなんかやらかしちゃったなあ、という感じで(笑) でもさすがにくさっても巨匠と言うか、見るべき所は多いと思います。愛すべき珍作ですね
それにしても主人公がおじいさんでもこのジャンルはやっぱりボーイズ・ラブというべきなのでしょうか? まあビーチボーイズも幾つになっても「ボーイズ」ですけどね(少年隊も・・・)
ま、BL界のことは正直よく知らないのですが、どうもじいさんでもBLのようですよ(汗)
何しろガチのものに対して、BLとかはフィルターが何層にもかかっているので、おじいさんでも少年でも美しく描かれていればOKなのでしょう。
ある意味妄想の世界は非現実であればあるほど高尚なのだとか。(!)
ちなみにこれはBLじゃないですが、鉛筆と消しゴムでもありなんだって。