「46億年の恋」DVD 安藤政信×松田龍平

映画はこうでなくっちゃ・・・・
何度も何度も通いつめて、それなのにいつでも借りられていて、なかなか観ることにならなかった映画。
主役は松田龍平と安藤政信のゴールデンコンビ。
しかもこの映画でいけば、安藤政信×松田龍平と書くのが正解だろう。
監督は「着信アリ」の三池崇史ときたら、期待せずにはいられないのに、期待以上の作品だった。
そうだよ、映画はこうでなくっちゃ・・・・


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「46億年の恋」 公式サイト2006年の作品。

最近の邦画ブームで、昨年こそ洋画に押されたけど、今年に入ってからも邦画作品の数ときたら、相当数あるような気がする。



しかし、映画は連続ドラマではない。

映画には映画の持ち味ってものがあってしかるべきと私は思っている。

なのに最近の映画は、ドラマの延長だったり、人気俳優やアイドルを使えばいいんじゃね?みたいな作品ばかりだ。
そんなものは、春の特別番組SPの2時間枠で、テレビでやればいいのだ。

公開予定に間に合わせるために・・・・・・旬の俳優を使いたいがために・・・・・・あわててさっさと作ったと思われる作品ばかりで、正直辟易としていたのは事実だ。




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<ストーリー>

香月(安藤政信)の上に馬乗りになって執拗に首を絞め続ける有吉(松田龍平)。
取り押さえられた有吉は「ぼくが殺りました、ぼくがやりました。」と繰り返す。しかもどこかうれしそうに・・・・・

偶然同じ日に入所してきた二人。
香月は監獄の所長の奥さんを強姦した罪で。
有吉はゲイバーのお客に強姦され、逆上して殺害。しかし、一晩中執拗に殴り続けて、死体を損壊したために、正当防衛にならず、投獄されたのだった。

激しい性格で、ほかの受刑者に暴力をふるう香月だが、正反対でもの静かな有吉のことだけは、他の乱暴な受刑者たちから守ってくれた。

熱く純粋なまなざしで、香月を見つめていた有吉が、香月をいったいなぜ殺したのか?
彼の自供を不信に思った刑事は、様々な視点から事件を調べていく。



全編、舞台を見ているような感覚。
押さえられた色彩と、役者の顔も見えないくらい暗い中に、スポットライトを浴びた部分だけが浮き上がって見えるという演出。

囚人服の黄色。
黒い服の看守。
赤く吹き出る鮮血。

舞台のようでいて、絵画の様でもある。

薄暗く、ボロボロの囚人服は、汚いように見えて、どこか芸術的でもある。



安藤政信の激しい気性の合間に見せる、ふっと不安で、寂しげな表情がすごくいい。
対して松田龍平も、無表情だからこそ際立つ、困惑・情熱・純愛・嫉妬~内に秘めた感情。

よく日焼けして鍛え上げた筋肉が美しい安藤の背中に、みごとに描かれた刺青。
彼がするするっと服を脱いで全裸になるシーンは、思わず「おおっ!」と唸ってしまう~

そんな安藤に比べて、なまっ白く全く鍛えてない松田。
今回はこのコントラストが重要だったわけだけど、まだ少年だった松田龍平の白い肌は、繊細だったのに対して、NANAの時にはぷよぷっよと太ってしまって・・・・・
もう、年齢もいい年なのだから、脱ぐのはやめましょうね、松田クン。

石橋 凌が怪演。
度迫力に度肝を抜かれる。
トラウマスイッチオン!となるに違いない。




かなーり精神世界を描いていて、難解。
あー監督、好きなようにやっちゃったよ~ってかんじ。
でも、私はこのやりたいように、やりたいだけやりつくした映画が、やはり本当の『映画』なのだと思う。


完全に男しか出てこない。
女性は亡霊だけ。
繰り返し繰り返し同じシーンが登場する。
音はない。



なんでロケットなのか、最後までわからなかったけど、ピカソもシャガールも前衛芸術も、完璧に理解しないところといいんじゃ?

最後の地下鉄の入り口は、アンダーグラウンドな世界を象徴しているのかな?



自分が子供の頃、‘大人になる儀式‘で出会った男と、香月を重ね合わせる有吉。
逞しい男に寄せていた恋慕の情が、香月のふっとした弱さを時折見る事で、変わっていく。
彼の中の弱さを見る事で、圧倒的な強さで勝っていた彼よりも優位に立ち、大きな愛情で包み込もうとする有吉。
しかし、香月が最終的に選んだのは、ロケットではなく、ピラミッドだった。(?)





「なんで僕じゃだめなの?」

「こんなことさえ、僕にやらせてくれなかったの・・・?」



最初に首を絞めて「ぼくがやりました!」と言っている時の表情のわけが、最後に分かる。



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この記事へのコメント

サリー
2008年03月13日 20:22
すみません、超マジメに読んでいたのですが、「最終的に選んだのは、ロケットではなく、ピラミッドだった。(?)」で吹いてしまいました(爆)
それとパッケージがホラーかと思った、怖ぇ!!

「邦画も捨てたもんじゃない」と思ったのは、オダジョー主演で話題になった「ゆれる」です。ご覧になりましたか?私はオダジョーより、香川照之に釘付け、でしたが。いつもわいわいDVD見ている私たち夫婦が、絶句した作品です。まだでしたら、ぜひ!(友人には「あれ、すごいよね?!」って言ったら「そうだっけ?」って言われちゃったけど・・・爆。)あちらも女性はそっちのけ(立場なし。)、男優2人のガチンコ対決です。

私も最近、邦画って漫画作品&テレビドラマばっか・・・って冷めてましたが、「アンフェア」はテレビ見てなくてもすごく面白くて、「大画面で観たかった」と思えたので、こちらもぜひ!
ノルウェーまだ~む
2008年03月13日 22:20
サリーさん、ありがと!
パッケージも中身も、三池崇史だけあって、確かにホラーでもあり、でも少年愛をテーマにした純愛ものでもあり…ま、サリーさんの領域?
ロケットは宇宙を、ピラミッドは天国を現しているのだけど、その宇宙って、外の世界(シャバの世界?)を意味しているのかな~??
「ゆれる」は絶対今度観るつもり~アンフェアはまだ新作だったから借りなかったの。
またレビュー書くね。

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